労働安全衛生マネジメントシステム国際規格の認証を開始

中央労働災害防止協会(以下、中災防)は、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格「ISO45001」の発行に向けて今年7月に国際規格開発案(DIS2)が承認されたことを受け、「JISHA‐ISOマネジメントシステム審査センター」において、ISO認証事業(※1)を本格スタートさせます。

■労働安全衛生マネジメントシステムとは
労働安全衛生マネジメントシステムは、事業者が労働者の協力の下に「計画(Plan)-実施(Do)-評価(Check)-改善(Act)」(「PDCAサイクル」)という一連の過程を定めて、継続的な安全衛生管理を自主的に進めることにより、労働災害の防止と労働者の健康増進、さらに進んで快適な職場環境を形成し、事業場の安全衛生水準の向上を図ることを目的とした安全衛生管理の仕組みです。

ISO45001は2018年3月の発行が見込まれており、現在国内では、ISO45001の開発作業と並行して、災害防止に効果のある日常的な安全衛生活動等を反映させた日本版マネジメント規格(※2)の作成が進められています。
中災防では、今後、ISO45001の翻訳版となる「ISO(JISQ)45001」と日本版マネジメント規格をセットで認証することにより、企業が構築・運用している労働安全衛生マネジメントシステムが国際通用性と安全衛生水準の一層の向上を同時に得られるよう対応する予定です。

※1
まず、DIS2を基準としたプライベート認証を実施します。公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)からISO45001の認証機関の認定を受けた後、公証力を有してISO45001の認証を行います。なお、実施したプライベート認証は、(DIS2とISO45001に差分がある場合は差分審査を経て)改めて正式なISO45001認証として認められます。

※2
ISO45001は翻訳されてJIS Q 45001になりますが、日本企業で定着している4S(整理・整頓・清掃・清潔)活動や危険予知(KY)活動といった日常的な安全衛生活動が盛り込まれていないため、それらを要求事項とし、JIS Q 45001と一体で運用できる「日本版マネジメント規格」をJIS規格として作成する作業が進められています。

参照ホームページ[ 中央労働災害防止協会
https://www.jisha.or.jp/media/pdf/20171012_2.pdf