【NEW】育児休業等中の保険料の免除要件の見直しに関するQ&Aを公表

 厚生労働省から、保険局の新着の通知として、「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律による健康保険法等の改正内容の一部に関するQ&Aの送付について(令和4年3月31日事務連絡)」が公表されました。

内容は、同改正により令和4年10月1日から施行される健康保険・厚生年金保険における「育児休業等中の保険料の免除要件の見直し」に関するQ&Aとなっています。

最初の問で、この改正の概要が説明されています。

問 改正案の概要如何。

答 今般の育児休業等中の保険料免除に係る主な改正内容は次の通り。

① 出生時育児休業制度について、育児休業等の取得促進の観点から、保険料免除の対象とする。

② 月途中に短期間の育児休業等を取得した場合に保険料が免除されないことへの対応として、育児休業等開始日の属する月については、その月の末日が育児休業等期間中である場合に加えて、その月中に 14日以上の育児休業等を取得した場合にも標準報酬月額に係る保険料を免除する。

なお、その際には、同月内に取得した育児休業等及び出生時育児休業による休業等は合算して育児休業等期間の算定に含める。

③ 賞与保険料が免除されることを要因として、賞与月に育児休業等の取得が多いといった偏りが生じている可能性があることへの対応として、育児休業等が短期間であるほど、賞与保険料の免除を目的として育児休業等取得月を選択する誘因が働きやすいため、連続して1ヶ月超の育児休業等の取得者に限り、賞与保険料の免除対象とする。

また、実務において必要となる細かな内容についても、Q&Aが用意されています。

たとえば、次のようなものがあります。

問 同月内に取得した複数の育児休業等に係る育児休業等日数の合算について、前月以前から取得している育児休業等の日数についても合算の対象となるのか。

答 14日要件の判定に用いる「育児休業等日数」の合算は、開始日と終了予定日の翌日が同一月に属する育児休業等についてのみ行い、月末を含む育児休業等(開始日と終了予定日の翌日が異なる月に属する育児休業等)の日数は、14日要件の適用において考慮しない。したがって、「前月以前から取得している育児休業等」の日数については合算の対象としない。

問 育児休業等日数の算定にあたり、休日は含めるのか。

答 育児休業等日数は、ある育児休業等の開始日から終了予定日までの日数(当該育児休業等が出生時育児休業である場合、開始日から終了予定日までの日数から就業日数を除いた日数)をいい、その間に土日等の休日、有給休暇など労務に服さない日が含まれていても、育児休業等日数の算定に当たり差し引くことはしない(育児休業等日数に含まれる)。

問 改正案の適用対象となるのは、施行日以降の育児休業等についてか。前月以前から施行日以降も引き続き取得している育児休業等については対象となるのか。

例)次のようなケースについて、育児休業等①・②は連続しており、1つの育児休業等とみなせば1月超となるため、R4.10 の賞与も免除となるか。

育児休業等① R4.9.15~R4.10.10
育児休業等② R4.10.11~R4.10.31

答 ○施行日(令和4年10月1日)以後に開始した育児休業等について適用する。

○ご指摘のケースについては、育児休業等①は改正法施行前に開始した育児休業等であり、改正前の規定が適用される。

○このため、育児休業等①・②が連続していても、1つの育児休業等としてみなされず、R4.9の賞与は改正前の規定により免除となるが、R4.10の賞与は免除とならない。

令和4年10月の施行に備えて確認しておくことをお勧めいたします。




詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220413S0010.pdf

標準報酬月額の特例改定の期間が更に延長

 令和3年8月から令和4年3月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業により報酬が著しく下がった方について、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定を可能とする措置が講じられています。この措置について、日本年金機構から、令和4年4月から同年6月までの間に新型コロナウイルス感染症の影響による休業に伴い報酬が急減した方についても、特例改定の対象とするとの案内がありました。


1.標準報酬月額の特例改定について
(1)令和3年8月から令和4年6月までの間に新たに休業により著しく報酬が下がった方の特例(急減月の翌月を改定月として標準報酬月額を改定)

次のアからウのすべてに該当する方が対象となります。
ア.新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、令和3年8月から令和4年6月までの間に、著しく報酬が下がった月が生じた方
イ.著しく報酬が下がった月に支払われた報酬の総額(1か月分)が、既に設定されている標準報酬月額に比べて2等級以上下がった方(固定的賃金の変動がない場合も対象となります)
ウ.本特例措置による改定内容に本人が書面により同意している

標準報酬月額の特例改定(令和4年1月~令和4年6月を急減月とする場合)についての詳細説明
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0810.files/01.pdf

※令和3年8月から令和3年12月までの間に報酬が著しく下がったことによる特例の届出期間は令和4年2月28日をもちまして、終了いたしました。

(2)令和2年6月から令和3年5月までの間に休業により著しく報酬が下がり特例改定を受けている方の特例(令和3年8月の報酬の総額を基礎として算定した標準報酬月額により、定時決定の保険者算定として決定)(届出期間は令和4年2月28日をもちまして終了いたしました。)

次のアからエのすべてに該当する方が対象となります。
ア.新型コロナウイルス感染症の影響による休業があったことにより、次のいずれかに該当する方
(ア)令和2年6月から令和3年5月までの間に著しく報酬が下がり、令和2年7月から令和3年6月までの間に特例改定を受けた方
(イ)令和2年8月に支払われた報酬にて令和2年度定時決定の保険者算定の特例を受けた方
イ.令和3年7月までに休業が回復したことによる、随時改定に該当していない方
ウ.令和3年8月に支払われた報酬の総額(1か月分)に該当する標準報酬月額が、令和3年9月の定時決定で決定された標準報酬月額に比べて2等級以上下がった方
エ.本特例改定による改定内容に本人が書面により同意している

標準報酬月額の特例改定(令和3年8月報酬による定時決定の場合)についての詳細説明
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0810.files/02.pdf

留意事項
固定的賃金(基本給、日給等単価等)の変動がない場合も、特例改定の対象となります。

報酬が支払われていない場合でも、特例改定の対象となります。その場合、実際の給与支給額に基づき標準報酬月額を改定・決定することとなり、報酬が支払われていない場合は、最低の標準報酬月額(健康保険は5.8万円、厚生年金保険は8.8万円)として改定・決定することとなります。

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金を受ける場合でも、特例改定の対象となります。その場合、休業支援金は給与支給額に含みません。

新型コロナウイルス感染症の影響で事業主から休業命令や自宅待機指示などによって休業となった場合は、休業した日に報酬が支払われなくても、給与計算の基礎日数として取り扱います。

上記(1)の特例については、休業のあった月とその前2か月のいずれか1月でも17日未満(特定適用事業所等の短時間労働者は11日未満)の場合、対象となりません。

届出に当たっては、被保険者本人の十分な理解に基づく事前の同意が必要となります。(改定後の標準報酬月額に基づき、傷病手当金、出産手当金及び年金の額が算出されることへの同意を含みます。)

同一の方が上記(1)または(2)の届出を複数回行うことや、届出後に取下げ・変更を行うことはできません。(令和2年4月から令和2年7月のうちいずれかの月の報酬に基づく特例改定や、令和2年8月から令和3年7月のうちいずれかの月の報酬に基づく報酬による特例改定を受けた方であっても、上記(1)または(2)の特例改定を受けることはできます。)

2.申請手続き
月額変更届(特例改定用)に申立書を添付し、管轄の年金事務所へ郵送してください。(窓口で直接受け付けることも可能です。)
※通常の月額変更届・算定基礎届と提出先が異なりますので、事務センターへ郵送しないようご注意ください。
※通常の月額変更届と様式が異なりますので、ご注意ください。
※令和3年8月から令和3年12月までを急減月とする届書および令和3年8月報酬による定時決定の届書については令和4年2月28日までに、令和4年1月から令和4年3月までを急減月とする届書については令和4年1月24日から令和4年5月31日までに、令和4年4月から令和4年6月までを急減月とする届書については令和4年4月25日から令和4年8月31日までに届出があったものが対象となります。それまでの間はさかのぼって届出が可能ですが、給与事務の複雑化や年末調整等への影響を最小限とするため、改定をしようとする場合は、できるだけ速やかに提出をお願いします。
電子証明書を利用した「e-Gov」からの電子申請は、「健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届(特例)/厚生年金保険70歳以上被用者月額変更届(特例)電子申請用送付書」を選択し、以下の月額変更届(特例)及び申立書をPDFまたはJPEG形式のファイルで電子添付して申請してください。


3.休業が回復した場合について
上記1.(1)(2)により特例改定を受けた方は、休業が回復した月に受けた報酬の総額を基にした標準報酬月額が、特例改定により決定した標準報酬月額と比較して2等級以上上がった場合、その翌月から標準報酬月額を改定することになりますので、月額変更届の提出が必要です。(令和4年8月の随時改定までの取扱いとなります。)

標準報酬月額の特例改定(休業が回復した場合)についての詳細説明
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2021/0810.files/13.pdf

※固定的賃金の変動の有無にかかわりなく、必ず月額変更届の提出を行ってください。ただし、休業が回復することなく令和4年の算定基礎届による定時決定が行われた場合は、休業が回復したことによる月額変更届の提出を行う必要はありません。





詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2022/202204/0411.html

令和4年度雇用保険料率について

 「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が令和4年3月30日に国会で成立しました。令和4年4月1日から令和5年3月31日までの雇用保険料率は以下のとおりです。
• 令和4年4月から、事業主負担の保険料率が変更になります。
• 令和4年10月から、労働者負担・事業主負担の保険料率が変更になります。
• 年度の途中から保険料率が変更となりますので、ご注意ください。

<令和4年度の雇用保険料率>
(赤字は変更部分)

f:id:koyama-sharoushi:20220411125958j:plain

※ 園芸サービス、牛馬の育成、酪農、養鶏、養豚、内水面養殖および特定の船員を雇用する事業については一般の事業の率が適用されます。




詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/content/000921550.pdf

雇用調整助成金の特例措置の延長などに伴いリーフレット・支給要領などを更新

 厚生労働省では、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、令和4年3月31日までを期限に雇用調整助成金の特例措置を講じてきましたが、この特例措置を令和4年6月30日まで延長することなどが決まりました。これを受けて、次のような案内がありました。

リーフレット

リーフレット「令和4年6月までの雇用調整助成金の特例措置等について」を更新しました>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000782480.pdf

リーフレット雇用調整助成金の支給を受けている事業主の方へ対象期間の延長のお知らせ」を掲載しました>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000915691.pdf

リーフレット雇用調整助成金等の申請内容をより適正に確認します」を掲載しました>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000915688.pdf

<はじめての雇用調整助成金(令和4年3月22日掲載)>
https://www.mhlw.go.jp/content/000632992.pdf

雇用調整助成金ガイドブック(簡易版)令和4年3月22日現在版>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000783188.pdf

リーフレット雇用調整助成金(特例措置について)(R4.3.22一部改正)」>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000788285.pdf

またそれに伴い、要領等の変更がされていますので、最新の内容をご確認ください。

助成金支給要領

雇用調整助成金支給要領(令和4年3月22日改正)>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000782472.pdf

<緊急雇用安定助成金支給要領(令和4年3月22日改正)>
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000782473.pdf

令和4年6月までの雇用調整助成金の特例措置等については、判定基礎期間の初日が令和4年4月1日以降の休業等について業況特例の申請を行う全ての事業主は、申請の都度、業況の確認を行いますので、売上等の生産指標の提出が必要になります。その際、提出する生産指標は、最新の数値を用いて判断することになります(原則として生産指標を変更することはできません。)。

f:id:koyama-sharoushi:20220404173938j:plain

(注)金額は1人1日あたりの上限額、括弧書きの助成率は解雇等を行わない場合


■解雇等の有無の確認について
【令和3年12月まで】
原則的な措置では、令和2年1月24日以降の解雇等の有無及び「判定基礎期間末日の労働者数が各月末の労働者数平均の4/5以上」
地域・業況特例では、令和3年1月8日以降の解雇等の有無
【令和4年1月から】
原則的な措置では、令和3年1月8日以降の解雇等の有無及び「判定基礎期間末日の労働者数が各月末の労働者数平均の4/5以上」
地域・業況特例では、令和3年1月8日以降の解雇等の有無

制度の見直し等の都度、支給申請様式を改定しています。支給申請の都度、厚生労働省HPから最新様式のダウンロードをするよう、注意喚起がされています。また、雇用保険被保険者以外の方に対する休業手当については、「緊急雇用安定助成金」として支給しています。

■「業況特例」又は「地域特例」に該当する事業主の方へ
【業況特例(特に業況が厳しい全国の事業主)】
【対象となる事業主】
AとBそれぞれの月平均値の生産指標(売上げ高等)を比較し、Aが30%以上減少している事業主
(ア)判定基礎期間の初日が令和3年12月31日以前の休業等の場合(短時間休業を含む)

f:id:koyama-sharoushi:20220404173940j:plain

(イ)判定基礎期間の初日が令和4年1月1日以降の休業等の場合(短時間休業を含む)

f:id:koyama-sharoushi:20220404173942j:plain


【地域特例(営業時間の短縮等に協力する事業主)】
【対象となる事業主】
以下を満たす飲食店や催物(イベント等)を開催する事業主等
(1)緊急事態措置の対象区域またはまん延防止等重点措置の対象区域(職業安定局長が定める区域)の都道府県知事による要請等を受けて、
(2)緊急事態措置を実施すべき期間またはまん延防止等重点措置を実施すべき期間を通じ、
(3)要請等の対象となる施設(要請等対象施設)の全てにおいて、
(4)休業、営業時間の変更、収容率・人数上限の制限、入場者の整理等、飲食物提供(利用者による酒類の店内持ち込みを含む)又はカラオケ設備利用の自粛に協力する

【対象となる休業等】
要請等対象施設における以下の期間を含む判定基礎期間の休業等(短期間休業を含む)

厚生労働省ホームページに掲載する区域及び期間
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/cochomoney_00002.html




詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の更なる適用拡大に係る事務の取扱いについて

 短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大に係る事務の取扱いについては、これまで「平成28年10月施行通知」及び「平成29年4月施行通知」に基づき取り扱われてきましたが、令和2年6月5日に公布された「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第40号。以下「令和2年改正法」という。)の一部が令和4年10月1日(以下「施行日」という。)から施行されることに伴い、施行後の事務の取扱いについて、厚生労働省から、年金局の新着の通知として、次の3つの資料が公表されました。

<短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の更なる適用拡大に係る事務の取扱いについて>
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220322T0030.pdf
(制度の概要の説明ほか、各種様式も掲載されています)

<短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の更なる適用拡大に係る事務の取扱いに関するQ&A集の送付について>
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220322T0040.pdf
(基本的な内容から細かな内容まで、50のQ&Aが用意されています)

<短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大に伴う周知・専門家活用支援事業等に係る説明資料の送付について>
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220322T0050.pdf
(周知等のためのわかりやすいスライド形式の資料が紹介されています)

上記の事務の取扱いに関するQ&A集より、いくつか抜粋してご紹介いたします。


問:4分の3基準を満たさない短時間労働者は、4要件のうちいずれか1つの要件を満たせば被保険者資格を取得するのか。
(答)4分の3基準を満たさない短時間労働者は、4要件全てを満たした場合に被保険者資格を取得します。

問:4分の3要件を満たさない短時間労働者として被保険者資格を取得したが、雇用契約の変更等で正社員等の一般被保険者として適用要件を満たすこととなった場合、どのような手続が必要になってくるか。
(答)事業主は、被保険者に係る短時間労働者であるかないかの区別に変更があったときは、当該事実が発生した日から5日以内に、「健康保険・厚生年金保険被保険者区分変更届/厚生年金保険70歳以上被用者区分変更届」を日本年金機構(以下「機構」という。)の事務センター(又は年金事務所)(以下「事務センター等」という)に届け出る必要があります(健康保険組合が管掌する健康保険については、健康保険組合へ届け出ることになります。)。

問:使用する被保険者の総数が常時100人を超えるか否かの判定は、適用事業所ごとに行うのか。
(答)使用する被保険者の総数が常時100人を超えるか否かの判定は企業ごとに行いますが、具体的には以下のいずれかの考え方で判定します。
①法人事業所の場合は、同一の法人番号を有する全ての適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の総数が常時100人を超えるか否かによって判定します。
②個人事業所の場合は、適用事業所ごとに使用される厚生年金保険の被保険者の総数が常時100人を超えるか否かによって判定します。

問:「被保険者の総数が常時100人を超える」において、被保険者はどのような者を指すのか。今回の適用拡大の対象となる短時間労働者も含むのか。70歳以上で健康保険のみ加入している被保険者は対象に含めるのか。
(答)特定適用事業所に該当するか判断する際の被保険者とは、適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の総数になります。
そのため、今回の適用拡大の対象となる短時間労働者や70歳以上で健康保険のみ加入しているような方は対象に含めません。

問:「被保険者の総数が常時100人を超える」とは、どのような状態を指すのか。どの時点で常時100人を超えると判断することになるのか。
(答)「被保険者の総数が常時100人を超える」とは、
①法人事業所の場合は、同一の法人番号を有する全ての適用事業所に使用される厚生年金保険の被保険者の総数が12か月のうち、6か月以上100人を超えることが見込まれる場合を指します。
②個人事業所の場合は、適用事業所ごとに使用される厚生年金保険の被保険者の総数が12か月のうち、6か月以上100人を超えることが見込まれる場合を指します。

問:被保険者の総数が常時100人を超えない企業は、適用拡大の対象外となるのか。
(答)100人以下の企業であっても、労使合意(働いている方々の2分の1以上と事業主の方が厚生年金保険・健康保険に加入することについて合意すること)がなされれば、年金事務所に申出を行っていただくことで「任意特定適用事業所」となり、次の要件(以下「3要件という。」)を全て満たす短時間労働者の方は、企業単位で厚生年金保険・健康保険に加入できます。
①1週の所定労働時間が20時間以上であること。
②月額賃金が8.8万円以上であること。
③学生でないこと。


他にもQ&A集には上記も含めた全部で50門のQ&Aが掲載されていますので、ご確認いただくことをお勧めいたします。




詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T220322T0030.pdf

育児・介護休業等に関する規則の規定例が公表

 少子高齢化が急速に進行する中で、出産・育児等による労働者の離職を防ぎ、希望に応じて男女ともに仕事と育児等を両立できる社会を実現することが重要な課題となっています。令和3年の育児・介護休業法の改正では、特に男性の育児休業の取得促進に必要な内容を盛り込んでいます。また、現在、介護を理由として離職する方が毎年約10万人いると言われています。政府としては、一億総活躍社会を実現するため、必要な介護サービスの確保を図るとともに、働く環境の改善や、家族への支援を行うことで、2020年代初頭までに、介護離職者をなくすことを目指しています。

そのため、令和3年6月に育児・介護休業法が改正され、令和4年4月1日から段階的に施行されます。この改正により、子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設、育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け、育児休業の分割取得、育児休業の取得の状況の公表の義務付け、有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和など、法律で定める制度はさらに充実したものとなります。

なお、育児や介護を行う労働者が「子の看護休暇」や「介護休暇」を柔軟に取得することができるよう、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」等が改正され、令和3年1月1日から「子の看護休暇」及び「介護休暇」が時間単位で取得できるようになっています。

下記に就業規則における育児・介護休業法の取扱いを踏まえた育児・介護休業等に関するポイントについて簡単に解説します。事業所における就業規則等の整備にお役立てください。

■ポイント1
育児・介護休業(出生時育児休業含む。以下同じ。)、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限並びに所定労働時間の短縮措置等(以下において「育児・介護休業等」といいます。)について、就業規則に記載してください。


1:育児・介護休業、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限については、法律上の要件を満たす労働者が適正に申し出ることにより休業等の法的効果が生ずるものですが、各事業所においてあらかじめ制度を導入し、就業規則に記載する必要があります(子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針(平成21年厚生労働省告示第509号。以下「指針」といいます。))。
また、育児・介護のための所定労働時間の短縮措置等については、育児・介護休業法及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号。以下「則」といいます。)に基づき、各事業所において制度を導入し就業規則に記載する必要があります。

2:労働基準法では就業規則の作成に際し、第89条第1号から第3号までに定められている事項(始業・終業の時刻、休日、休暇、賃金、昇給、退職等に関する、いわゆる絶対的必要記載事項)について必ず記載しなければならないとしています。
(1)育児・介護休業法による育児・介護休業、子の看護休暇及び介護休暇もこの「休暇」に該当することから、就業規則に、
①付与要件(対象となる労働者の範囲等)
②取得に必要な手続
③期間
について記載する必要があります。

(2)賃金に関する事項については、
①育児・介護休業期間、子の看護休暇及び介護休暇中の賃金の支払の有無
②育児・介護休業期間、子の看護休暇及び介護休暇中並びに所定労働時間の短縮措置等が講じられた期間中に通常の就労時と異なる賃金が支払われる場合には、
aその決定、計算及びその支払方法
b賃金の締切り及び支払時期
について記載する必要があります。

(3)育児・介護休業法による短時間勤務の制度、始業又は終業の時刻を繰り上げ又は繰り下げる制度(時差出勤の制度)等については、始業及び終業の時刻等について記載する必要があります。

3:労働基準法第89条第3号の2から第10号までに定められている事項(退職手当、賞与等臨時の賃金、職業訓練等の定め及びその他労働者のすべてに適用される定め)は、その定めをする場合においては就業規則に記載しなければならないいわゆる相対的必要記載事項ですから、育児・介護休業期間中の教育訓練や賞与等臨時の賃金等について定めをする場合には、それらに関する事項を就業規則に記載する必要があります。

4:賃金、退職金又は賞与の算定に当たり、休業等により労務を提供しなかった期間を働かなかったものとして取り扱うこと(※)は不利益な取扱いに該当しません。
※育児・介護休業や子の看護休暇、介護休暇を取得した日を無給とすること、所定労働時間の短縮措置により短縮された時間分を減給すること、退職金や賞与の算定に当たり現に勤務した日数を考慮する場合に休業をした期間を日割りで算定対象期間から控除すること、などがこれに当たります。
一方、休業等により労務を提供しなかった期間を超えて働かなかったものとして取り扱うことは、「不利益取扱い」に該当し、育児・介護休業法違反となりますので、制度導入に当たっては留意してください(指針)。


■ポイント2
育児・介護休業、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限について、育児・介護休業法の条件を下回る、より厳しい条件を設けた取り決めをした就業規則の当該部分は無効と解されます。

育児・介護休業法に示された育児・介護休業、子の看護休暇、介護休暇、育児・介護のための所定外労働、時間外労働及び深夜業の制限の制度は、労働者の権利としての最低基準を定めたものです。したがって、これらの制度に関して、育児・介護休業法の内容を上回るような制度を設けることは自由であり、むしろ、事業主に対して、そのような努力が求められています。しかし、逆に、厳しい条件を設けることによって育児・介護休業法に定められた最低基準を下回るような制度を設けることは許されず、このような取り決めをした就業規則の当該部分は無効と解されます。


■ポイント3
育児・介護休業等に関して必要な事項を就業規則に記載した際には、これを所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。

労働基準法においては、常時10人以上の労働者を使用している事業所において就業規則を作成又は変更した場合にこれを所轄の労働基準監督署長に届け出ることを定めています。したがって、育児・介護休業等に関する規定を就業規則に記載し、又は記載している内容を変更した際には、その就業規則を所轄の労働基準監督署長に届け出る必要があります。
なお、育児・介護休業等に関する事項を、統一的に就業規則本体中におさめることは困難な場合もあり、また、就業規則があまり大部になることは労働者にとっても不便ですから、これらに関する事項を別規則にすることも一つの方法です。ただし、別規則にした場合であっても就業規則であることに変わりはありませんから、その作成・変更の際には、所轄の労働基準監督署長に届け出なければなりません。


■育児・介護休業等に関する規則の規定例
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/04.pdf

規程例は51ページあり、ケース別に解説とともに規程例が掲載されています。また、社内様式集として「(出生時)育児休業申出書」「〔(出生時)育児・介護〕休業取扱通知書」「〔(出生時)育児休業・育児のための所定外労働制限・育児のための時間外労働制限・育児のための深夜業制限・育児短時間勤務〕対象児出生届」「〔(出生時)育児・介護〕休業期間変更申出書」「育児目的休暇取得申出書」など20種類の様式例や、育児・介護休業等に関する労使協定の例、個別周知の参考様式などがありますので、制度整備のためにぜひ活用してみてはいかがでしょうか。




詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/000103533.html

雇用保険に関する業務取扱要領が更新

 厚生労働省が公表している「雇用保険に関する業務取扱要領」が、令和4年3月7日以降版に更新されています。これは、雇用保険法の各規定について、行政手引を列挙しており、定期的に更新が行われているものです。以下は、業務の分類とその大まかな見出しになります。内容はかなり細かいですが、雇用保険に関する業務について疑問があれば、こちらで確認することをお勧めいたします。

■適用関係
 1 適用事業
 2 暫定任意適用事業
 3 被保険者
 4 被保険者資格の取得又は喪失の確認
 5 被保険者資格を取得したときの事務手続
 6 短時間労働者
 7 特例被保険者であることの確認及び事務手続
 9 被保険者資格を喪失したときの事務手続
 10 離職票の交付
 11 被保険者に関する諸届出
 12 被保険者台帳
 13 事業所の取扱い
 14 事業主及び事業所に関する諸届出
 15 適用事業所台帳
 16 事務組合を通じて行う被保険者に関する届出等
 17 同一の事業主等の取扱い
 18 主管課と安定所との連絡事務
 19 主管課の適用関係事務
 20 国家公務員等の適用除外
 21 提出された届書等に係る事務
 22 書類の保管義務
 23 2年超遡及適用の事務手続
 24 番号制度に係る事務手続

■一般被保険者の求職者給付
 1 離職票の受理
 2 受給資格の決定
 3 受給期間及び受給期間の延長
 4 所定給付日数について
 5 賃金日額の算定の基礎となる賃金の範囲
 6 基本手当日額の決定
 7 失業の認定日及び支給日の決定
 8 支給台帳及び受給資格者証
 9 待期
 10 失業の認定
 11 基本手当の支給
 12 給付の制限
 13 給付日数の延長
 14 安定所長の指示による公共職業訓練等受講の場合の措置
 15 技能習得手当及び寄宿手当
 16 傷病手当の支給
 17 未支給失業等給付の支給
 18 解雇の効力等について争いがある場合の措置

■高年齢被保険者に対する求職者給付
 1 離職票の受理
 2 高年齢受給資格の決定
 3 高年齢求職者給付金
 4 失業の認定日及び支給日の決定
 5 支給台帳及び高年齢受給資格者証
 6 待期
 7 失業の認定
 8 高年齢求職者給付金の支給
 9 給付の制限
 10 未支給高年齢求職者給付金の支給
 11 解雇の効力等について争いがある場合の措置

■短期雇用特例被保険者に対する求職者給付
 1 離職票の受理
 2 特例受給資格の決定
 3 特例一時金
 4 失業の認定日及び支給日の決定
 5 支給台帳及び特例受給資格者証
 6 待期
 7 失業の認定
 8 特例一時金の支給
 9 給付の制限
 10 安定所長の指示による公共職業訓練等受講の場合の措置
 11 未支給特例一時金の支給
 12 解雇の効力等について争いがある場合の措置

■就職促進給付
※就業手当・再就職手当・常用就職支援手当等
 1 就業手当
 1の2 再就職手当
 1の3 就業促進定着手当
 2 常用就職支度手当
 
 【就業促進手当以外の就職促進給付】
 1 移転費
 2 広域求職活動費
 3 短期訓練受講費
 4 求職活動関係役務利用費

教育訓練給付
【一般教育訓練給付金】
 1 一般教育訓練給付金の概要
 2 教育訓練給付金の支給要件と支給額等
 3 適用対象期間の延長
 4 支給決定手続
 5 支給決定に係る各種取扱い
 6 支給要件照会に関する手続
 7 対象一般教育訓練に係る一般的情報提供
 8 未支給教育訓練給付金の支給
 9 一般教育訓練給付金の支給申請に係る教育訓練施設の行う事務に対する指導

【特定一般教育訓練給付金】
 1 特定一般教育訓練給付金の概要
 2 教育訓練給付金の支給要件と支給額等
 3 適用対象期間の延長
 3 特定一般教育訓練給付金の受給資格
 4 支給決定手続
 5 支給決定に係る各種取扱い
 6 支給要件照会に関する手続
 7 対象特定一般教育訓練に係る一般的情報提供
 8 未支給教育訓練給付金の支給
 9 特定一般教育訓練給付金の支給申請に係る教育訓練施設の行う事務に対する指導

【専門実践教育訓練給付金】
 1 専門実践教育訓練給付金の概要
 2 専門実践教育訓練給付金の支給要件と支給額等
 3 適用対象期間の延長
 4 専門実践教育訓練給付金の受給資格
 5 専門実践教育訓練に係る教育訓練給付の支給決定手続
 6 当該専門実践教育訓練に係るとして定められた資格の取得等があった場合
 7 支給決定に係る各種取扱い
 8 事務の委嘱、専門実践教育訓練受給資格者の住居移転及び管轄安定所変更に伴う措置
 9 支給要件照会に関する手続
 10 専門実践教育訓練に係る一般的情報提供
 11 未支給教育訓練給付金の支給
 12 専門実践教育訓練給付金の支給申請に係る教育訓練施設の行う事務に対する指導

【教育訓練支援給付金】
 1 受給資格確認票及び離職票の受理
 2 教育訓練支援給付金受給資格の決定
 3 教育訓練支援給付金の受給資格の決定に伴う事務処理
 4 支給記録及び教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格者証
 5 失業の認定の意義
 6 待期
 7 失業の認定要領
 8 教育訓練支援給付金受講証明書
 9 やむを得ない理由により支援給付金認定日に出頭できない場合の失業の認定
 10 審査結果等に基づく失業の一括認定
 11 事務の委嘱、受給資格者の住居移転及び管轄安定所変更に伴う措置
 12 教育訓練支援給付金の支給
 13 口座振込みによる教育訓練支援給付金の支給
 14 未支給教育訓練給付金の支給
 15 教育訓練支援給付金の支給申請に係る教育訓練施設の行う事務に対する指導

■高年齢雇用継続給付
 1 制度の概要等
 2 基本給付金に係る初回支給申請手続
 3 基本給付金に係る2回目以降の支給申請手続
 4 再就職給付金に係る初回支給申請手続
 5 再就職給付金に係る2回目以降の支給申請手続
 6 高年齢雇用継続給付の受給資格者が離職により被保険者資格を喪失した場合の取扱い
 7 出向時の高年齢雇用継続給付の取扱い
 8 未支給高年齢雇用継続給付の支給

育児休業給付
 1 制度の概要等
 2 初回の支給申請手続
 3 第2回目以後の支給申請における取扱い
 4 1歳に達する日から1歳2か月に達する日の前日までの育児休業給付
 5 2度目以降の育児休業給付の支給等
 6 未支給育児休業給付金の支給

■介護休業給付
 1 制度の概要等
 2 支給申請手続
 3 2度目以降の介護休業給付の支給申請手続等
 4 未支給介護休業給付金の支給

雇用保険日雇関係
 1 適用関係事務
 2 給付関係事務
 3 日雇派遣労働者に対する雇用保険の取扱い

■マルチジョブホルダー業務取扱要領(令和4年1月1日施行)
 1 マルチジョブホルダー
 2 被保険者の範囲
 3 被保険者資格の取得又は喪失の確認
 4 被保険者資格取得に係る事務手続
 5 被保険者資格喪失に係る事務手続
 6 離職証明書の提出があった場合の離職票の交付手続
 7 離職証明書の提出がなかった場合の離職票の交付手続
 8 確認請求による確認・職権による確認
 9 転勤の届出
 10 住居所管轄安定所が変更となった場合の申出
 11 被保険者氏名の変更があった場合
 12 マルチジョブホルダー被保険者台帳
 13 マルチ適用事業所台帳
 14 事業主に対する指導等
 15 番号制度に係る事務手続

■特例納付保険料関係
 1 特例納付保険料
 2 労働保険関係の確認




詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[ 厚生労働省 ]
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/koyouhoken/data/toriatsukai_youryou.html