事業者における特定個人情報の漏えい事案等が発生した場合の対応について
平成26年12月に策定された「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」の「第3-6特定個人情報の漏えい事案等が発生した場合の対応」において、特定個人情報の漏えい事案等が発生した場合の対応については別に定めることとされていましたが、事業者における特定個人情報の漏えい事案等の違反の事案又は番号法違反のおそれのある事案が発覚した場合の対応について定められました。 1.特定個人情報の漏えい事案等が発覚した場合に講ずべき措置 (1)事業者内部における報告、被害の拡大防止 (2)事実関係の調査、原因の究明 (3)影響範囲の特定 (4)再発防止策の検討・実施 (5)影響を受ける可能性のある本人への連絡等 (6)事実関係、再発防止策等の公表 2.本告示に基づく報告 (1)報告の方法 上記にかかわらず、個人情報保護法第44条第1項に基づき個人情報保護法第40 条第1項に規定する個人情報保護委員会の権限(報告徴収及び立入検査)が事業所管大臣に委任されている分野における事業者又は金融関連分野における個人情報保護に関するガイドライン若しくは医療関連分野における個人情報保護に関するガイダンス等の適用を受ける事業者の報告先等については、別途公表するところによる。これらの場合、報告を受けた報告先は、個人情報保護委員会にその旨通知する。 イ.上記のほか、個人番号の利用制限違反等の番号法固有の規定に関する事案等の場合 (2)個人情報保護委員会への報告を要しない場合 ア.影響を受ける可能性のある本人全てに連絡した場合(本人への連絡が困難な場合には、本人が容易に知り得る状態に置くことを含む。) 3.番号法第29 条の4に規定する重大事態等に関する報告 (2)本告示に基づく報告 詳しくは下記参照先をご覧ください。 |
参照ホームページ[個人情報保護委員会] |
【NEW】経産省が「多様で柔軟な働き方」に関する3研究会報告書を公表
2016年4月に取りまとめられた政府の「新産業構造ビジョン」において、従来の働き方にとらわれない「柔軟な働き方」が検討項目の1つとなっており、経産省では、「兼業・副業」、「雇用関係によらない働き方」及び「生産性の向上により人手不足に対応する働き方」の3つのテーマについての研究会を設置し、それぞれ政策の方向性を検討し、この程、研究会の報告書が公表されました。 |
参照ホームページ[経済産業省] |
「転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)」の策定に向けて
厚生労働省は、この程、「転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)」の策定に向けた研究会の報告書を取りまとめ公表しました。この報告書は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015改訂版)」(平成27年12月24日閣議決定)に基づき、企業の経営判断にも配慮しつつ、労働者の仕事と家庭生活の両立に資する転勤に関する雇用管理の在り方を整理したものです。 ■転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)の報告書概要 労働者の仕事と家庭生活の両立に資する観点からの転勤に関する雇用管理のポイント 1.転勤に関する雇用管理について踏まえるべき法規範 (1)配転命令権 転勤を含む配置の変更は、労働契約上の職務内容・勤務地の決定権限(配転命令権)に基づき行われている。裁判例では、就業規則に定めがあり、勤務地を限定する旨の合意がない場合には、企業が労働者の同意なしに勤務地の変更を伴う配置転換を命じることが広く認められているのが現状。なお、下級審では、労働者の育児や介護などの事情に対する配慮の状況等を判断に際して考慮する例もみられる。 (2)転勤に関連するその他の法規範 労働関係法令の中で、転勤に言及している規定として、育児・介護休業法第26条は、企業が就業場所の変更を伴う配置の変更をしようとする場合に、これにより育児や介護が困難となる男女労働者がいるときは、その育児や介護の状況に配慮することを規定している。 男女雇用機会均等法第7条は、性別による間接差別を禁止し、間接差別となりうる措置を省令で列挙している。省令では、(ア)募集、採用、昇進又は職種の変更に当たって、転居を伴う配置の変更に応じられることを要件とすること、(イ)昇進に当たって、異なる事業場間の配置の変更の経験があることを要件とすること、が挙げられており、これらの措置は、合理的な理由がない限り、性別による間接差別となる。 2.転勤に関する雇用管理を考える際の基本的な視点 企業と労働者との間の雇用関係が継続的性質を持つことを踏まえれば、転勤については、企業としての成長や競争力の向上も当然念頭に置いた上で、その有無や態様について労働者がある程度の中長期的な見通しを持てること、また他方では、労働者が就業を続ける中で遭遇するライフイベントなどの変化に対応できるものであることが望ましい。 転勤に関する企業内の仕組みの設計や運用は、企業における人的資源管理の一環として集団的・組織的に行うことが要請されるが、同時に、可能な限り、個々の労働者の納得感を得られるようなものであることが望ましい。 3.転勤に関する雇用管理のポイント~現状把握 転勤のあり方の見直し等を行おうとする場合には、その前提として、まず自社における異動(転勤を含む)の現状を確認し検証することが必要であり、以下のような事項が考えられる。 ア.目的の確認 企業が異動を行う目的には、適正配置、人材育成、昇進管理、組織活性化など、様々な要素があり、各要素を峻別することが難しい場合もあると考えられるが、自社の通常の異動の目的が主にどのような要素を含むのか、再確認することが有効と考えられる。 イ.異動の状況 自社における異動の状況について、例えば以下のような事項に着目して把握することが考えられる。 ・自社組織における異動の状況:可能であれば異動の目的に含まれる上記アの要素ごとに、異動の規模、異動者の中の転勤者の割合、転勤をする可能性のある者と実際に転勤を経験する者の人数・割合等 ・労働者からみた異動の状況:労働者の企業内のキャリアにおける異動の時期(年齢層)・回数・期間・地理的範囲・本拠地の有無、単身赴任その他家族への影響の状況等 ウ.転勤に関する取扱いの状況 自社における転勤の取扱いの状況について、例えば以下のような事項を確認しておくことが考えられる。 ・転勤の起案から決定までのプロセス及びその主体、労働者の事情や意向の把握方法 ・転勤に付随して自社が負担している費用(赴任旅費、単身赴任手当、社宅費等) ・転勤と処遇(賃金、昇進・昇格)との関係 ・転勤についての労働者の仕事と家庭生活の両立等に照らした課題 エ.異動の目的・効果の検証 自社において実際に異動が果たしている機能は上記アのうちいずれであるか、また、異動のうち転勤が果たしている機能はいずれであるかを検証することが有効と考えられる。例えば、上記のうち人材育成の要素については、労働者の職務遂行能力の向上において転勤が実際にどの程度貢献しているのか、客観的に検証することが有効と考えられる。 以上を踏まえ、目的に照らした効果が得られているか、効果に見合った転勤となっているかについて、上記ウで把握したコストも考慮しつつ検証することが有効と考えられる。 詳しくは下記参照先をご覧ください。 |
参照ホームページ[厚生労働省] |
同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善について
政府の働き方改革実現会議は、内閣総理大臣が議長となり労働界と産業界のトップと有識者が集り、これまでよりレベルを上げて議論する場として設置され、同一労働同一賃金の実現に向けて有識者の検討報告等を経てガイドライン案を提示し、これを基に法改正の在り方について議論を行ない、先月28日に「働き方改革実行計画」が決定されました。 ■同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善の概要 1.基本給の均等・均衡待遇の確保 基本給が、職務に応じて支払うもの、職業能力に応じて支払うもの、勤続に応じて支払うものなど、その趣旨・性格が様々である現実を認めた上で、それぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求める。すなわち、均衡だけでなく、均等にも踏み込んだものとしている。 昇給についても、勤続による職業能力の向上に応じて行おうとする場合には、同様の職業能力の向上には同一の、違いがあれば違いに応じた昇給を求める。 2.各種手当の均等・均衡待遇の確保 ボーナス(賞与)について、会社の業績等への貢献に応じて支給しようとする場合、同一の貢献には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求める。 役職手当についても、役職の内容、責任の範囲・程度に対して支給しようとする場合、同一の役職・責任には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を求める。 そのほか、業務の危険度等に応じて支給される特殊作業手当、交代制勤務などに応じて支給される特殊勤務手当、所定労働時間を超えて同一の時間外労働を行った場合に支給される時間外労働手当の割増率、深夜・休日労働を行った場合に支給される深夜・休日労働手当の割増率、通勤手当・出張旅費、勤務時間内に食事時間が挟まれている際の食事手当、同一の支給要件を満たす場合の単身赴任手当、特定の地域で働くことに対する補償として支給する地域手当等については、同一の支給を求める。 なお、基本給や各種手当といった賃金に差がある場合において、その要因として賃金の決定基準・ルールの違いがあるときは、「無期雇用フルタイム労働者と有期雇用労働者又はパートタイム労働者は将来の役割期待が異なるため、賃金の決定基準・ルールが異なる」という主観的・抽象的説明に終始しがちであるが、これでは足りず、職務内容、職務内容・配置の変更範囲、その他の事情の客観的・具体的な実態に照らして、不合理なものであってはならない。 3.福利厚生や教育訓練の均等・均衡待遇の確保 食堂、休憩室、更衣室といった福利厚生施設の利用、転勤の有無等の要件が同一の場合の転勤者用社宅、慶弔休暇、健康診断に伴う勤務免除・有給保障については、同一の利用・付与を求める。 病気休職については、無期雇用パートタイム労働者には無期雇用フルタイム労働者と同一の、有期雇用労働者にも労働契約の残存期間については同一の付与を求める。 法定外年休・休暇については、勤続期間に応じて認めている場合には、同一の勤続期間であれば同一の付与を求め、特に有期労働契約を更新している場合には、当初の契約期間から通算した期間を勤続期間として算定することを要することとする。 教育訓練については、現在の職務に必要な技能・知識を習得するために実施しようとする場合、同一の職務内容であれば同一の、違いがあれば違いに応じた実施を行わなければならない。 4.派遣労働者の取扱 派遣元事業者は派遣労働者に対し、派遣先の労働者と職務内容、職務内容・配置の変更範囲、その他の事情が同一であれば同一の、違いがあれば違いに応じた賃金の支給、福利厚生、教育訓練の実施が求められる。 ◎法改正の方向性 職務内容、職務の成果・能力・経験等に対する正規雇用労働者とパートタイム労働者・有期雇用労働者・派遣労働者を通じた公正な評価・待遇決定の推進や、そうした公正な待遇の決定が、労働者の能力の有効な発揮等を通じ、経済及び社会の発展に寄与するものである等の大きな理念を明らかにした上で、ガイドライン案の実効性を担保するため、裁判(司法判断)で救済を受けることができるよう、その根拠を整備する法改正を行う。 ◎法改正の施行に当たって ・法施行までの準備期間の確保 中小企業を含め、本制度改正は企業活動に与える影響が大きいものとなるため、施行に当たっては、周知を徹底するとともに、十分な法施行までの準備期間を確保する。 ・説明会の開催や相談窓口の整備などの支援 同一労働同一賃金の法改正の施行に当たっては、説明会の開催や情報提供・相談窓口の整備等を図り、中小企業等の実情も踏まえ労使双方に丁寧に対応することを求める。 また、不本意非正規労働者の正社員化や賃金引上げを支援するとともに、賃金だけでなく諸手当を含めた待遇制度の正規・非正規共通化などに取り組む企業への支援の仕組みを創設する。 詳しくは下記参照先をご覧ください。 |
参照ホームページ[首相官邸]
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html
雇用保険法等の一部改正について
雇用保険法等の一部改正法案が第193回通常国会で成立しました。本改正で、急速な少子高齢化が進展する中、就業促進や雇用継続を通じた職業の安定を図り、安心して活躍できる環境の整備を進めるため、雇用保険失業等給付の拡充、職業紹介事業等の適正な事業運営確保のための措置の拡充、子育てと仕事が両立しやすい就業環境の整備等が行われます。 ■雇用保険法等の一部改正の概要 1.失業等給付の拡充(雇用保険法) (1)リーマンショック時創設の暫定措置終了の一方で、雇用情勢が悪い地域に居住する者の給付日数を60日延長する措置を5年間実施。災害により離職した者の給付日数を、原則60日(最大120日)延長可能とする。 (2)雇止めされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産・解雇等並みにする暫定措置を5年間実施。 (3)倒産・解雇等により離職した30~45歳未満の者の所定給付日数の引き上げ。 30~35歳未満:90日⇒120日、35~45歳未満:90日⇒150日 (4)基本手当等の算定に用いる賃金日額について、直近の賃金分布等を基に、上・下限額等の引き上げ。 (5)専門実践教育訓練給付の給付率を、費用の最大70%に引き上げ。(最大60%⇒70%) (6)移転費の支給対象に、職業紹介事業者(ハローワークとの連携に適さないものは除く)等の紹介により就職する者を追加。 ※施行日:平成29年4月1日、(4)は平成29年8月1日施行、(5)及び(6)は平成30年1月1日施行 2.失業等給付に係る保険料率及び国庫負担率の時限的引き下げ(雇用保険法、徴収法) 保険料率及び国庫負担率について、3年間(平成29年~31年度)、時限的に引き下げ。 失業等給付の雇⽤保険料率の引下げ(0.8→0.6) ※施行日:平成29年4月1日 |
参照ホームページ[厚生労働省] |
所得税法等の一部改正法が成立
第193回通常国会で所得税法等の一部改正法が成立しました。本改正では、わが国の成長力の底上げのため個人所得課税改革、企業の「攻めの投資」や賃上げの促進など経済の好循環の強化、酒税改革などに取り組むとし、また、日本企業の健全な海外展開を支えつつ、国際的な租税回避に効果的に対応できるよう、国際課税の見直し等も行われます。 ■所得税法等の一部改正法の概要 1.個人所得課税 ◎配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し ・所得控除額38万円の対象となる配偶者の収入の上限を103万円から150万円に引上げ ・納税者本人に所得制限を設定。給与収入1,120万円から逓減、1,220万円で消失 ◎積立NISAの創設 ・積立・分散投資に適した一定の投資信託に対して定期かつ継続的な方法で投資を行う「積立NISA」を創設(年間投資上限額40 万円、非課税期間20 年。現行のNISAとは選択適用) 2.資産課税 ・事業承継税制の見直し(災害時等における雇用確保要件の緩和、相続時精算課税制度の併用) ・国外財産に対する相続税等の納税義務の範囲の見直し ・住所が一時的である外国人同士の相続等は国外財産を相続税等の課税対象から除外 ・国外に居住する日本人の納税義務を拡大し、租税回避を抑制 課税対象となる国外居住期間:5年以内⇒10年以内 3.法人課税 ◎競争力強化のための研究開発税制の見直し ・総額型を試験研究費の増加率に応じて税額控除できる仕組みに見直し、試験研究費の水準に応じて8~10%(中小法人:12%)⇒試験研究費の増減割合に応じて6~14%(中小法人:12~17%) ・試験研究費の範囲に新たなサービス開発に係る一定の費用を追加 ◎賃上げを促すための所得拡大促進税制の見直し ・大企業については、2%以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で、前年度からの給与支給総額の増加額への支援を拡充(現行制度とあわせて12%) ・中小企業については現行制度を維持しつつ、2%以上の賃上げを行う企業については、前年度からの給与支給総額の増加額への支援を大幅に拡充(現行制度とあわせて22%) ※所得拡大促進税制:給与支給総額の24年度からの増加額の10%を税額控除できる制度 ◎地域中核企業向け設備投資促進税制の創設 地域の中核企業が、地域経済に波及効果のある高い先進性を有する事業(※)を行う場合に、その設備投資を対象に投資促進税制を創設 ※都道府県の認定を受け、国の確認を受けたもの ◎中小企業向け設備投資促進税制の拡充 中小サービス事業者が行う設備投資(冷蔵陳列棚、空調設備等)のうち、生産性向上に資するものについて、即時償却又は10%(※)税額控除の対象に追加 ※資本金3,000万円超の場合は7% 4.消費課税 ◎酒税改革 類似する酒類間の税率格差が商品開発や販売数量に影響を与えている状況を改め、酒類間の税負担の公平性を回復する等の観点から、ビール系飲料や醸造酒類の税率格差の解消、ビールの定義拡大など、酒税改革に取り組む ア.税率構造の見直し ・ビール系飲料の税率について、平成38年10月に、1kl当たり155,000円(350ml換算54.25円)に一本化(3段階で実施) ・醸造酒類(清酒、果実酒等)の税率について、平成35年10月に、1kl当たり100,000円に一本化(2段階で実施) ・その他の発泡性酒類(チューハイ等)の税率について、平成38年10月に、1kl当たり100,000円(350ml換算35円)に引上げ イ.ビールの定義の拡大 地域の特産品を用いた地ビール開発を後押しする観点や外国産ビールの実態を踏まえ、麦芽比率要件の緩和(67%→50%)や、副原料の拡大(果実や一定の香味料を追加)を行う ◎エコカー減税 燃費性能がより優れた自動車の普及を促進する観点から、エコカー減税の対象範囲を見直し ※段階的な基準引上げ。ガソリン車への配慮措置(減税対象:9割→8割)。また、2回目免税の対象を重点化(免税対象:4割→3割、2回目免税2割) 5.国際課税 「外国子会社合算税制」について、租税回避リスクを外国子会社の外形(税負担率)ではなく、個々の活動内容(所得の種類等)により把握する仕組みへ見直し。企業の事務負担に配慮 ※経済実体がない、いわゆる受動的所得は合算対象に。他方、実体のある事業からの所得は、子会社の税負担率にかかわらず合算対象外に 6.期限切れ租税特別措置法の延長 ・土地の売買による所有権移転登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置の延長(⇒2年) ・旅行者等が入国の際に携帯等して輸入する紙巻きたばこに係るたばこ税の税率の特例措置の延長(⇒1年) 7.災害関連税制の常設化 近年災害が頻発していることを踏まえ、災害減免法等の規定に加え、これまで災害ごとに特別立法で手当てしてきた対応を常設化し、災害対応の税制基盤を整備 8.施行日 平成29年4月1日 詳しくは下記参照先をご覧ください。 |
参照ホームページ[財務省] |
平成28年度「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果について
厚生労働省は、2016年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」における重点監督の実施結果を公表しました。実施した7,014事業場のうち、労働基準関係法令違反があったのは、全体の67.2%に当たる4,711事業場。主な違反内容としては、「違法な時間外・休日労働」2,773事業場、「過重労働による健康障害防止措置が未実施」728事業場などとなっています。 ■重点監督の結果の概要 1.重点監督の実施事業場:7,014事業場 このうち4,711事業場(全体の67.2%)で、労働基準関係法令違反あり。 2.主な違反内容 (1)違法な時間外・休日労働があったもの:2,773 事業場(39.5 %) うち、時間外・休日労働(※注1)の実績が最も長い労働者の時間数が、 ・1か月当たり80時間を超えるもの:1,756事業場(63.3%) ・1か月当たり100時間を超えるもの:1,196事業場(43.1%) ・1か月当たり150時間を超えるもの:257事業場(9.3%) ・1か月当たり200時間を超えるもの:52事業場(1.9%) (2)賃金不払残業があったもの:459 事業場( 6.5%) (3)過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:728事業場(10.4%) 3.主な健康障害防止に係る指導の状況 (1)過重労働による健康障害防止措置が 不十分なため改善を指導したもの:5,269 事業場(75.1%) うち、時間外労働を月80時間(※注2)以内に削減するよう指導したもの:3,299事業場(62.6%) (2)労働時間の把握方法が不適正なため 指導したもの:889事業場(12.7%) (※注1)法定労働時間を超える労働のほか、法定休日における労働も含む。 (※注2)脳・心臓疾患の発症前1月間におおむね100時間または発症前2月間ないし6月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は、業務と発症との関連性が強いとの医学的知見があるため。 詳しくは下記参照先をご覧ください。 |
参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000154525.html