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2014.01.11 労働者派遣受入期間の上限撤廃へ|平成26年税制改正大綱について

2014.01.11

労働者派遣受入期間の上限撤廃へ

  厚生労働省は、昨年末に労働者派遣制度を見直す案を示しました。

それによると、企業が派遣社員を受け入れる期間の上限を事実上なくし、3年ごとの人の交代で、同じ業務をずっと派遣労働者に任せられるようにする。

派遣期間に上限のない「専門26業務」の区分をなくす。

「届出制」と「許可制」が併存する派遣事業は、すべて許可制に移し、定期的な許可の更新や講習の受講を義務付ける等の改正を予定しています。

■労働者派遣制度の改正についての報告書骨子案

1.登録型派遣・製造業務派遣

・経済活動や雇用に大きな影響が生じる可能性があることから、禁止しない。

・雇用の不安定性への対処として、有期雇用派遣労働者に対する雇用安定措置等を講ずる。

2.特定労働者派遣事業

・特定・一般の区別を撤廃し、すべての労働者派遣事業を許可制とする。

派遣労働者の保護に配慮した上で、小規模派遣元事業主への配慮措置を講ずる。

3.期間制限

(1)新たな期間制限の考え方

・派遣労働が雇用と使用が分離した形態であることによる弊害を防止することが適当。すなわち、派遣労働者自身の雇用の安定やキャリア形成が図られにくいことから、派遣労働を臨時的・一時的な働き方と位置付けるとともに、派遣先の常用労働者との代替が起こらないよう、派遣労働は臨時的・一時的な利用に限ることを原則とする。

・26業務という区分及び業務単位での期間制限は、わかりにくい等の様々な課題があることから撤廃した上で、一定の場合を除き、派遣労働者個人単位と派遣先単位の2つの期間制限を軸とする制度に見直す。

・その際、期間制限が派遣労働者の雇用機会やキャリア形成に悪影響を与えないよう、必要な措置を講ずる。

(2)個人単位の期間制限について

・(5)で述べる例外を除き、派遣先の同一の組織単位における同一の派遣労働者の継続した受入は3年を上限とする。

・組織単位は、業務のまとまりがあり、かつ、その長が業務の配分及び労務管理上の指揮監督権限を有する単位として派遣契約上明確にしたものとする。

※3年を超えて受け入れた場合は労働契約申込みみなし制度の適用

(3)派遣労働者に対する雇用安定措置について

・派遣元事業主は、(2)の上限に達する派遣労働者に対し、本人が引き続き就業することを希望する場合は、以下の措置のいずれかを講ずるものとする。(「雇用安定措置」)

ア.派遣先への直接雇用の依頼

イ.新たな就業機会(派遣先)の提供

ウ.派遣元事業主において無期雇用

エ.その他、安定した雇用の継続が確実に図られる措置

※アからエのいずれを講じることも可とする。アを講じた場合に、直接雇用に至らなかったときは、その後イからエまでの措置のいずれかを講ずるものとする。

・アの直接雇用の依頼が、実際に直接雇用に結びつくような措置を講ずる。

(4)派遣先における期間制限について

・派遣先は、(5)で述べる例外を除き、同一の事業所において3年を超えて継続して派遣労働者を受け入れてはならないものとする。

・派遣先が、派遣労働者の受入開始から3年を経過するときまでに、当該事業所における過半数労働組合(過半数労働組合がない場合には民主的な手続により選出された過半数代表者)から意見を聴取した場合には、さらに3年間派遣労働者を受け入れることができるものとする。その後さらに3年が経過したときも同様とする。

(5) 個人単位及び派遣先単位の期間制限の例外について

・以下を(2)から(4)の措置の例外とする。

ア.無期雇用の派遣労働者

イ.60歳以上の高齢者

ウ.現行制度で期間制限の例外となっている日数限定業務、有期プロジェクト業務、育児休業の代替要員などの業務への派遣

※有期プロジェクト業務については、終期が明確である限り派遣期間を制限しない。

4.派遣先の責任

国は、派遣先の使用者性に関する代表的な裁判例等について周知を図る。

5.派遣労働者の処遇

(1)均衡待遇の推進

派遣先は、派遣元事業主の求めに応じ、派遣労働者と同種の業務に従事する労働者の賃金に関する情報を提供する等の適切な措置を講ずるよう配慮するものとする。

(2)労働・社会保険の適用促進

・派遣元事業主は、派遣労働者として雇用しようとする者に対し、労働・社会保険の加入資格の有無を明示するものとする。

派遣労働者を労働・社会保険に加入させてから派遣すること等を定めた派遣元事業主・派遣先の両指針の内容のうち、可能なものを法律等に格上げする。

6.派遣労働者のキャリアアップ措置

(1)派遣元事業主が講ずべき措置

派遣元事業主は、雇用する派遣労働者に対して、計画的な教育訓練、キャリア・コンサルティングを実施するものとする。特に無期雇用派遣労働者に対しては、長期的キャリア形成を視野に入れてこれらを実施するものとする。

(2)派遣先が講ずべき措置

派遣先は、派遣元事業主の求めに応じ、受け入れている派遣労働者の職務遂行能力等に関する情報を派遣元事業主に提供するよう努めるものとする。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000033385.html

2014.01.11

平成26年税制改正大綱について

 年末の12月24日、平成26年度税制改正大綱が閣議決定されました。

それによると、景気回復の実感を広く行き渡らせるため、復興特別法人税の1年前倒し廃止等の「好循環実現のための経済対策」に基づいた対応を行うとともに、昨年10月に決定された大綱に引き続き企業の積極的な投資行動を促すための措置、企業の交際費に着目した消費活性化のための措置、地域経済の活性化のための措置等を講ずるとしています。

■秋の大綱(消費税率及び地方消費税率の引上げとそれに伴う対応)での決定事項

1.民間投資の活性化

◎生産性向上設備投資促進税制の創設

生産性の向上につながる設備への投資に対して即時償却又は税額控除ができる制度を創設

◎研究開発税制の拡充

上乗せ措置(増加型・高水準型)について適用期限を3年間延長するとともに、増加型の措置について、試験研究費の増加率に応じて税額控除率を引き上げる仕組みに改組(控除率5%⇒5%~30%)

2.中小企業対策

◎生産性向上設備投資促進税制の創設

◎中小企業投資促進税制の拡充

生産性向上につながる設備を取得した場合に、即時償却又は7%税額控除(資本金3,000万円以下の企業は10%)を認める

3.民間企業等によるベンチャー投資等の促進

ベンチャー投資促進税制の創設

ベンチャーファンドを通じて事業拡張期にあるベンチャー企業へ出資した場合、その損失に備える準備金につき損金算入を認める(出資金の80%損金算入)

4.収益力の飛躍的な向上に向けた経営改革の促進

◎事業再編促進税制の創設

複数企業間で経営資源の融合による事業再編を行う場合、出資金・貸付金の損失に備える準備金につき損金算入を認める(出資金・貸付金の70%損金算入)

設備投資につながる制度・規制面での環境整備への対応

◎既存建築物の耐震改修投資の促進のための税制措置の創設(25%特別償却)

5.所得の拡大

◎所得拡大促進税制の拡充

・給与等支給増加割合の見直し(基準年度と比較して、現行5%以上 ⇒ 平成25・26年度:2%以上、平成27年度:3%以上、平成28・29年度:5%以上)

・平均給与等支給額要件の見直し(全従業員の平均→継続従業員の平均)

■年末での決定事項

1.個人所得課税

◎給与所得控除の見直し

控除の上限額が適用される給与収入1,500万円(控除額245万円)を、平成28年より1,200万円(控除額230万円)に、平成29年より1,000万円(控除額220万円)に引下げ

zeimu02-01

◎金融・証券税制

1年単位でNISA口座を開設する金融機関の変更を認めるとともに、NISA口座を廃止した場合にNISA口座の再開設を認める

2.資産課税

◎復興支援のための税制上の措置

東日本大震災に係る津波被災区域のうち、市町村長が指定する区域における土地及び家屋に係る固定資産税等の課税免除等の適用期限を1年延長

3.法人課税

◎復興特別法人税の1年前倒しでの廃止

復興特別法人税の課税期間を1年間前倒しして終了することとする。

なお、復興特別法人税の課税期間終了後、法人が各事業年度において利子及び配当等に課される復興特別所得税の額は、各事業年度において利子及び配当等に課される所得税の額と合わせて、各事業年度の法人税の額から控除する。この場合に、復興特別所得税の額で法人税の額から控除しきれなかった金額があるときは、その金額を還付する。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[財務省]

http://www.mof.go.jp/tax_policy/