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平成27年の有給取得日数は8.8日で取得率48.7%に!

厚生労働省は、このほど平成28年「就労条件総合調査」結果を取りまとめ、公表しました。本調査は、わが国の民間企業における就労条件の現状を明らかにすることを目的としており、それによると、平成27年に民間企業の労働者が取得した有給休暇日数は8.8日で、取得率は48.7%となっています。

平成28年「就労条件総合調査」概要
◎調査の時期
平成28年1月1日現在の状況についての調査。
ただし、年間については、平成27 年(又は平成26会計年度)1年間の状況について調査を実施。

◎調査事項
企業の属性、労働時間制度に関する事項、定年制等に関する事項、賃金制度に関する事項、労働費用に関する事項及び派遣労働者関係費用等に関する事項

◎調査客体数、有効回答数及び有効回答率
調査客体数:6,310社、有効回答数:4,520社、有効回答率:71.6%

年次有給休暇
(1)年次有給休暇の取得状況
平成27 年(又は平成26 会計年度)1年間に企業が付与した年次有給休暇日数(繰越日数を除く。)は、労働者1人平均18.1日、そのうち労働者が取得した日数は8.8日で、取得率は48.7%。
<企業規模別取得率>
・1,000人以上⇒54.7%
・300~999人⇒47.1%
・100~299人⇒44.8%
・30~99人⇒43.7%

(2)年次有給休暇の時間単位取得制度
年次有給休暇を時間単位で取得できる制度がある企業割合は、16.8%。

◎定年制
(1)定年制
定年制を定めている企業割合は、95.4%。定年制の定め方は、
・「一律に定めている」⇒98.2%
・「職種別に定めている」⇒1.6%

(2)一律定年制における定年年齢の状況
一律定年制を定めている企業について、「65歳以上」を定年年齢とする企業割合は16.1%。
<企業規模別>
・1,000人以上⇒6.7%
・300~999人⇒9.1%
・100~299人⇒11.6%
・30~99人⇒18.5%

<産業別>
サービス業(他に分類されないもの)⇒27.1%
医療・福祉⇒25.8%
運輸業・郵便業⇒22.5%
教育・学習支援業⇒20.1%
宿泊業・飲食サービス業⇒18.9%

(3)一律定年制における定年後の措置
ア.勤務延長制度及び再雇用制度の実施状況
一律定年制を定めている企業のうち、勤務延長制度若しくは再雇用制度又は両方の制度がある企業割合は94.1%。
<企業規模別>
・1,000 人以上⇒97.4%
・300~999人⇒97.2%
・100~299人⇒97.0%
・30~99人⇒92.9%

<産業別>
・鉱業・採石業・砂利採取業⇒100.0%
・金融業・保険業⇒98.8%
・電気・ガス・熱供給・水道業⇒98.5%
・複合サービス業⇒98.1
・宿泊業・飲食サービス業⇒87.2%※最も低い

派遣労働者の状況
(1)派遣労働者の受入状況
・平成27 年(又は平成26 会計年度)の派遣労働者の受入企業は31.3%となっており、受入企業の派遣労働者割合は12.6%。
派遣労働者受入企業の「1 企業平均派遣労働者受入関係費用」は71,712 千円となっており、「1人1か月平均派遣労働者受入関係費用」は241,051 円。

(2)派遣労働者数の変化
3年前(平成25年1月)又は現在(平成28年1月)派遣労働者がいる企業は36.3%であり、そのうち、派遣労働者数が、
・「3年前と比べて増加した」企業⇒44.2%
・「3年前と比べて減少した」企業⇒34.4%
・「3年前と変わらない」⇒21.4%

産業別派遣労働者数の変化として「3年前と比べて増加した」企業等は、
・医療・福祉⇒56.7%
・複合サービス事業⇒54.7%
情報通信業⇒51.1%
で5割を超え、13大産業で増加が減少を上回った

(3)派遣労働者が担当している業務の今後の予定
現在派遣労働者を受け入れている企業について、現在派遣労働者が担当している業務の今後3年間の予定(3つまでの複数回答)をみると、
・「引き続き派遣労働者を活用する」⇒77.2%
・「現在受け入れている派遣労働者を自社従業員として直接雇用する」⇒32.7%
・「現在受け入れている派遣労働者以外の者を新たに自社従業員として雇用する」⇒21.5%


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/16/index.html

 

介護保険法等の一部改正法案について

高齢者の自立支援と要介護状態の重度化防止、地域共生社会の実現を図るとともに、制度の持続可能性を確保することに配慮し、サービスを必要とする人に必要なサービスを提供するため、一定以上の所得を有する要介護被保険者等の保険給付に係る利用者負担の見直し並びに被用者保険等保険者に係る介護給付費・地域支援事業支援納付金の額の算定に係る総報酬割の導入等の法改正が行われます。

介護保険法等の一部改正法案の概要

Ⅰ.地域包括ケアシステムの深化・推進
◎自立支援・重度化防止に向けた保険者機能の強化等の取組の推進(介護保険法)
全市町村が保険者機能を発揮し、自立支援・重度化防止に向けて取り組む仕組みの制度化

・国から提供されたデータを分析の上、介護保険事業(支援)計画を策定。計画に介護予防・重度化防止等の取組内容と目標を記載

都道府県による市町村に対する支援事業の創設・財政的インセンティブの付与の規定の整備

(その他)
地域包括支援センターの機能強化(市町村による評価の義務づけ等)
・居宅サービス事業者の指定等に対する保険者の関与強化(小規模多機能等を普及させる観点からの指定拒否の仕組み等の導入)
認知症施策の推進(新オレンジプランの基本的な考え方(普及・啓発等の関連施策の総合的な推進)を制度上明確化)

◎医療・介護の連携の推進等(介護保険法、医療法)
(1)「日常的な医学管理」や「看取り・ターミナル」等の機能と「生活施設」としての機能とを兼ね備えた、新たな介護保険施設を創設

※現行の介護療養病床の経過措置期間については、6年間延長することとする。病院又は診療所から新施設に転換した場合には、転換前の病院又は診療所の名称を引き続き使用できることとする。

(2)医療・介護の連携等に関し、都道府県による市町村に対する必要な情報の提供その他の支援の規定を整備

◎地域共生社会の実現に向けた取組の推進等(社会福祉法、介護保険法、障害者総合支援法、児童福祉法)
・市町村による地域住民と行政等との協働による包括的支援体制作り、福祉分野の共通事項を記載した地域福祉計画の策定の努力義務化
・高齢者と障害児者が同一事業所でサービスを受けやすくするため、介護保険障害福祉制度に新たに共生型サービスを位置付ける

(その他)
・有料老人ホームの入居者保護のための施策の強化(事業停止命令の創設、前払金の保全措置の義務の対象拡大等)
・障害者支援施設等を退所して介護保険施設等に入所した場合の保険者の見直し(障害者支援施設等に入所する前の市町村を保険者とする。)

Ⅱ.介護保険制度の持続可能性の確保
(1)2割負担者のうち特に所得の高い層の負担割合を3割とする(介護保険法)

(2)介護納付金への総報酬割の導入(介護保険法)
・各医療保険者が納付する介護納付金(40~64歳の保険料)について、被用者保険間では『総報酬割』(報酬額に比例した負担)とする。

Ⅲ.平成30年4月1日施行
Ⅱ(2)は平成29年8月分の介護納付金から適用、Ⅱ(1)は平成30年8月1日施行


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/193.html

「仕事と生活の調和のための時間外労働規制検討会」の論点整理を公表

  厚生労働省は、「仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会」について、論点整理をとりまとめ公表しています。本検討会では、36協定における時間外労働規制の在り方をはじめ、長時間労働の是正に向けた政府の検討に資するよう、わが国における時間外労働の実態や課題の把握を中心に検討を進めてきたものです。

■仕事と生活の調和のための時間外労働規制に関する検討会(論点の整理)概要
1.総論
・人口減少の中でわが国の成長を確保していくためには、誰もが働きやすい環境を整備することが必要であり、そのためには、必要のない時間外労働をなくし、効率的でムダのない働き方に変えていくことが必要である。
長時間労働を前提とする企業文化を変え、企業の業務プロセスの見直しや意識改革を進めることが必要である。
・現行法の遵守の徹底を求めるとともに、同業他社等との競争が厳しい中、各企業の自主的な取組に任せるだけでは限界があることから、36協定における時間外労働規制の在り方について法改正を検討する必要がある。

2.マネジメント、業務プロセス、人事評価等の改革
・全社的に長時間労働の是正を図るためには、経営者自らが率先して改革を推し進める必要がある。
・時間外労働が生じる要因としては、業務量の過多や業務の繁閑が多く挙げられるが、マネジメント能力の低さ、誰も読まない議事録の作成や過度に凝った資料の作成などに代表される過剰品質を求めるマネジメント、職場の意識改革不足も指摘されている。
・より短時間で効率的に働いた人が評価されるよう、時間当たり労働生産性を人事評価の指標として盛り込むなど、企業の人事制度改革を促すべきである。その際には、効率的に働くことで時間外労働を削減した場合、削減によって浮いた原資を労働者にどのように還元するか等、各企業において工夫が求められる。

3.企業のコンプライアンスと法の執行
・36協定を締結していない理由として、制度自体の不知、協定締結の失念等が挙げられるなど、労働時間規制が浸透していない実態があり、改善を図る必要がある。労働者の健康確保を図るためにも、まず企業自らが法令遵守にしっかり取り組まなければならない。

4.規制の在り方について~(1)時間外労働の限度
・36協定の締結状況を見ると、通常の延長時間はほぼ100%の企業で限度基準告示(月45時間、年360時間等)の範囲内に収まっている一方で、一部、特別条項がある場合の延長時間が月100時間を超えるものも見受けられ、長時間労働の歯止めとして十分機能していない。
・36協定の時間外労働規制のあり方を検討するに当たっては、労使協定で定める範囲内で、割増賃金を払えば上限なく時間外労働が可能となる現在の仕組みを改め、一定期間内の総労働時間の枠を定め、その枠の中で健康を確保しつつ効率的に働くことを可能とする制度への転換を指向すべきである。
・1日単位の休息期間を確保するインターバル規制は、睡眠時間の確保や疲労蓄積を防ぐ観点から重要な考え方であり、企業自らがこれを導入することを促していくべきである。

5.規制の在り方について~(2)労使の役割
・36協定は、国が定める限度基準の下、それぞれの現場に合った労働時間数の設定を労使の調整に委ねる仕組みとなっているが、この労使の調整手続が十分に機能していない実態があり、改善する必要がある。
・労働時間の上限設定は、これまでの働き方を大きく変えるものになるので、各企業、各職場で長時間労働の是正、働きやすい職場環境づくり等に向けて労使が率直に意見交換し、具体的な改善策に取り組むことが重要。

6.規制の在り方について~(3)情報の公開
・法違反に対する公表制度は強化するとともに、長時間労働の是正やワークライフバランスの改善及びその継続に積極的に取り組む企業が、労働市場、商品市場、株式証券市場等において積極的に評価される環境を作ることが求められる。

7.下請け等の取引慣行への対応、意識改革、その他
・中小企業における長時間労働については、重層下請構造の下での、急な仕様の変更や短納期発注等が背景にあることから、発注元や親事業者を含めた業界全体としての取引環境の改善が必要であり、政府はそのような業界全体の問題を協議する場の設定に努め、業界としてのコンセンサス形成を図るべきである。
・過当競争が低価格での過剰サービスを生み、長時間労働を引き起こしている。提供したサービスの価値に見合った対価が支払われるよう、商慣行の在り方について、改善の手法を検討することも必要である。
・過当競争の中で、顧客の要望に対し、際限なくサービスを提供してきた結果、“翌日配送”や“24時間対応”が消費者にとって当たり前のものになってしまい、長時間労働を招いている実態もある。過度のサービス要求を控えることが、長時間労働の是正につながり、働く人の健康と幸せにつながることを喚起し、国民全体の意識改革を促すことも重要である。


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000150188.html

 

「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」が公表

  平成29年5月30日、改正個人情報保護法が全面施行されます。それに伴い、昨年11月30日、個人情報保護委員会から「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」が公表されました。そして、その通則編の「4.漏えい等の事案が発生した場合等の対応」に係る補足事項が、この程、公表されました。

■「個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応について」の概要

1.対象とする事案
本告示は、次の(1)から(3)までのいずれかに該当する事案(以下「漏えい等事案」という。)を対象とする。
(1)個人情報取扱事業者保有する個人データ(特定個人情報に係るものを除く。)の漏えい、滅失又は毀損

(2)個人情報取扱事業者保有する加工方法等情報(個人情報の保護に関する法律施行規則(平成28年10月5日個人情報保護委員会規則第3号)第20条第1号に規定する加工方法等情報をいい、特定個人情報に係るものを除く。)の漏えい

(3)上記(1)又は(2)のおそれ

2.漏えい等事案が発覚した場合に講ずべき措置
個人情報取扱事業者は、漏えい等事案が発覚した場合は、次の(1)から(6)に掲げる事項について必要な措置を講ずることが望ましい。
(1)事業者内部における報告及び被害の拡大防止
責任ある立場の者に直ちに報告するとともに、漏えい等事案による被害が発覚時よりも拡大しないよう必要な措置を講ずる。

(2)事実関係の調査及び原因の究明
漏えい等事案の事実関係の調査及び原因の究明に必要な措置を講ずる。

(3)影響範囲の特定
上記(2)で把握した事実関係による影響の範囲を特定する。

(4)再発防止策の検討及び実施
上記(2)の結果を踏まえ、漏えい等事案の再発防止策の検討及び実施に必要な措置を速やかに講ずる。

(5)影響を受ける可能性のある本人への連絡等
漏えい等事案の内容等に応じて、二次被害の防止、類似事案の発生防止等の観点から、事実関係等について、速やかに本人へ連絡し、又は本人が容易に知り得る状態に置く。

(6)事実関係及び再発防止策等の公表
漏えい等事案の内容等に応じて、二次被害の防止、類似事案の発生防止等の観点から、事実関係及び再発防止策等について、速やかに公表する。

3.個人情報保護委員会等への報告
個人情報取扱事業者は、漏えい等事案が発覚した場合は、その事実関係及び再発防止策等について、個人情報保護委員会等に対し、次のとおり速やかに報告するよう努める。
(1)報告の方法
原則として、個人情報保護委員会に対して報告する。ただし、法第47条第1項に規定する認定個人情報保護団体の対象事業者である個人情報取扱事業者は、当該認定個人情報保護団体に報告する。

上記にかかわらず、法第44条第1項に基づき法第40条第1項に規定する個人情報保護委員会の権限(報告徴収及び立入検査)が事業所管大臣に委任されている分野における個人情報取扱事業者の報告先については、別途公表するところによる(※1)。

(※1) 法第44条第1項に基づき法第40条第1項に規定する個人情報保護委員会の権限が事業所管大臣に委任されている分野の詳細についても、別途公表するところによる。

(2)報告を要しない場合
次のア又はイのいずれかに該当する場合は、報告を要しない(※2)。

(※2)この場合も、事実関係の調査及び原因の究明並びに再発防止策の検討及び実施をはじめとする上記2.の各対応を実施することが、同様に望ましい。
ア.実質的に個人データ又は加工方法等情報が外部に漏えいしていないと判断される場合(※3)
(※3) なお、「実質的に個人データ又は加工方法等情報が外部に漏えいしていないと判断される場合」には、例えば、次のような場合が該当する。
・漏えい等事案に係る個人データ又は加工方法等情報について高度な暗号化等の秘匿化がされている場合
・漏えい等事案に係る個人データ又は加工方法等情報を第三者に閲覧されないうちに全てを回収した場合
・漏えい等事案に係る個人データ又は加工方法等情報によって特定の個人を識別することが漏えい等事案を生じた事業者以外ではできない場合(ただし、漏えい等事案に係る個人データ又は加工方法等情報のみで、本人に被害が生じるおそれのある情報が漏えい等した場合を除く。)
・個人データ又は加工方法等情報の滅失又は毀損にとどまり、第三者が漏えい等事案に係る個人データ又は加工方法等情報を閲覧することが合理的に予測できない場合
イ.FAX若しくはメールの誤送信、又は荷物の誤配等のうち軽微なものの場合(※4)

(※4) なお、「軽微なもの」には、例えば、次のような場合が該当する。
・FAX若しくはメールの誤送信、又は荷物の誤配等のうち、宛名及び送信者名以外に個人データ又は加工方法等情報が含まれていない場合


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[個人情報保護委員会]
http://www.ppc.go.jp/personal/preparation/

「労働時間適正把握のための使用者ガイドライン」が公表

 労働基準法は、使用者に対して労働時間を適切に管理する責務を課していますが、近年、割増賃金の未払いや過重な長時間労働が社会問題化していることから、これらの問題を防止するための労働時間管理のための具体的な措置について、ガイドラインが策定、公表されました。

ガイドラインの概要

ガイドラインの適用範囲
当該ガイドラインの対象事業場は、労基法のうち労働時間に係る規定が適用される全ての事業場であること

当該ガイドラインに基づき使用者が労働時間の適正な把握を行うべき対象労働者は、労基法第41条に定める者及びみなし労働時間制が適用される労働者を除く全ての者であること

当該ガイドラインが適用されない労働者についても、健康確保を図る必要があることから、使用者において適正な労働時間管理を行う責務があること

◎労働時間の考え方
労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる。以下のような時間は、労働時間として扱わなければならない

ア.使用者の指示により、就業を命じられた業務に必要な準備行為(着用を義務付けられた所定の服装への着替え等)や業務終了後の業務に関連した後始末(清掃等)を事業場内において行った時間

イ.使用者の指示があった場合には即時に業務に従事することを求められており、労働から離れることが保障されていない状態で待機等している時間(いわゆる「手待時間」)

ウ.参加することが業務上義務付けられている研修・教育訓練の受講や、使用者の指示により業務に必要な学習等を行っていた時間

◎労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置
(1)始業・終業時刻の確認及び記録

(2)始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法
ア.使用者が、自ら現認することにより確認し、適正に記録すること

イ.タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録すること

(3)自己申告制により始業・終業時刻の確認及び記録を行う場合の措置
ア.自己申告制の対象となる労働者に対して、当該ガイドラインを踏まえ、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと

イ.実際に労働時間を管理する者に対して、自己申告制の適正な運用を含め、当該ガイドラインに従い講ずべき措置について十分な説明を行うこと

ウ.自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をすること

エ.自己申告した労働時間を超えて事業場内にいる時間について、その理由等を労働者に報告させる場合には、当該報告が適正に行われているかについて確認すること

オ.自己申告制は、労働者による適正な申告を前提として成り立つものである。このため、使用者は、労働者が自己申告できる時間外労働の時間数に上限を設け、上限を超える申告を認めない等、労働者による労働時間の適正な申告を阻害する措置を講じてはならないこと

◎賃金台帳の適正な調整
使用者は、労基法第108条及び同法施行規則第54条により、労働者ごとに、労働日数、労働時間数、休日労働時間数、時間外労働時間数、深夜労働時間数といった事項を適正に記入しなければならないこと、そして、違反した場合は、罰金に処されること

◎労働時間の記録に関する書類の保存
使用者は、労働者名簿、賃金台帳のみならず、出勤簿やタイムカード等の労働時間の記録に関する書類について、労基法第109条に基づき3年間保存しなければならないこと

◎労働時間を管理する者の職務
事業場において労務管理を行う部署の責任者は、当該事業場内における労働時間の適正な把握等労働時間管理の適正化に関する事項を管理し、労働時間管理上の問題点の把握及びその解消を図ること

◎労働時間等設定改善委員会等の活用
使用者は、事業場の労働時間管理の状況を踏まえ、必要に応じ労働時間等設定改善委員会等の労使協議組織を活用し、労働時間管理の現状を把握の上、労働時間管理上の問題点及びその解消策等の検討を行うこと


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html

雇用保険法等の一部を改正する法律案について

 厚生労働省は、雇用保険法等の一部を改正する法律案を通常国会へ提出しました。この改正法案は、急速な少子高齢化が進展する中、就業促進や雇用継続を通じた職業の安定を図り、安心して活躍できる環境の整備を進めるため、雇用保険失業等給付の拡充、職業紹介事業等の適正な事業運営確保のための措置の拡充、子育てと仕事が両立しやすい就業環境の整備等を行うものです。

雇用保険法等の一部改正法案の概要

1.失業等給付の拡充(雇用保険法)
(1)リーマンショック時創設の暫定措置終了の一方で、雇用情勢が悪い地域に居住する者の給付日数を60日延長する措置を5年間実施。災害により離職した者の給付日数を、原則60日(最大120日)延長可能とする。

(2)雇止めされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産・解雇等並みにする暫定措置を5年間実施。

(3)倒産・解雇等により離職した30~45歳未満の者の所定給付日数の引き上げ。
30~35歳未満:90日⇒120日、35~45歳未満:90日⇒150日

(4)基本手当等の算定に用いる賃金日額について、直近の賃金分布等を基に、上・下限額等の引き上げ。

(5)専門実践教育訓練給付の給付率を、費用の最大70%に引き上げ。(最大60%⇒70%)

(6)移転費の支給対象に、職業紹介事業者(ハローワークとの連携に適さないものは除く)等の紹介により就職する者を追加。

※施行日:平成29年4月1日、(4)は平成29年8月1日施行、(5)及び(6)は平成30年1月1日施行

2.失業等給付に係る保険料率及び国庫負担率の時限的引き下げ(雇用保険法、徴収法)
保険料率及び国庫負担率について、3年間(平成29年~31年度)、時限的に引き下げ。
保険料率:0.8%⇒0.6%、国庫負担率(基本手当の場合)13.75%(本来負担すべき額(1/4)の55%)⇒2.5%(同10%)

※施行日:弊誌絵29年4月1日

3.育児休業に係る制度の見直し(育児・介護休業法、雇用保険法)
(1)原則1歳までである育児休業を6か月延長しても保育所に入れない場合等に限り、更に6か月(2歳まで)の再延長を可能とする。

(2)上記に合わせ、育児休業給付の支給期間を延長する。

※施行日:平成29年10月1日

4.雇用保険二事業に係る生産性向上についての法制的対応(雇用保険法)
雇用保険二事業の理念として「労働生産性の向上に資するものとなるよう留意しつつ、行われるものとする」旨を明記する。

※施行日:公布日

5.職業紹介の機能強化及び求人情報等の適正化(職業安定法)
(1)ア)ハローワークや職業紹介事業者等の全ての求人を対象(注)に、一定の労働関係法令違反を繰り返す求人者等の求人を受理しないことを可能とする。イ)職業紹介事業者に紹介実績等の情報提供を義務付ける。ウ)ハローワークでも職業紹介事業者に関する情報を提供する。
(注)現行はハローワークにおける新卒者向け求人のみ。

(2)求人者について、虚偽の求人申込みを罰則の対象とする。また、勧告(従わない場合は公表)など指導監督の規定を整備。

(3)募集情報等提供事業(注)について、募集情報の適正化等のために講ずべき措置を指針(大臣告示)で定めることとするとともに、指導監督の規定を整備。
(注)求人情報サイト、求人情報誌等

(4)求人者・募集者について、採用時の条件があらかじめ示した条件と異なる場合等に、その内容を求職者に明示することを義務付ける。

※施行日:平成29年4月1日
     (1)イ)、(2)~(4)は平成30年1月1日施行、(1)ア)は公布から3年以内施行


詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000149918.html

日本・スロバキア社会保障協定の署名が行われました

 平成29年1月30日、スロバキアブラチスラバにおいて「社会保障に関する日本国とスロバキア共和国との間の協定」の署名が行われました。現在、日本・スロバキア両国からそれぞれ相手国に派遣される企業駐在員等について、日本・スロバキア双方の社会保障制度に二重に加入を義務付けられる等の問題が生じていることから、これを解消するための措置となります。

社会保障に関する日本国とスロバキア共和国との間の協定概要
国際間の人的移動に伴い、外国に派遣される日本人及び外国から日本に派遣される外国人について、次のような問題が生じています。
(1)二重加入
相手国に派遣され就労している人については、派遣中でも自国の年金制度に継続して加入している場合が多く、自国の公的年金制度と相手国の公的年金制度に対して二重に保険料を支払うことを余儀なくされていること。

(2)年金受給資格の問題
日本の公的年金制度に限らず、外国の公的年金制度についても老齢年金の受給資格のひとつとして一定期間の制度への加入を要求している場合がありますが、相手国に短期間派遣され、その期間だけ相手国の公的年金制度に加入したとしても老齢年金の受給資格要件としての一定の加入年数を満たすことができない場合が多いため、相手国で負担した保険料が掛け捨てになること。

上記の問題を解決するために、以下の2つを主な内容とした社会保障協定を締結しています。
(1)適用調整
相手国への派遣の期間が5年を超えない見込みの場合には、当該期間中は相手国の法令の適用を免除し自国の法令のみを適用し、5年を超える見込みの場合には、相手国の法令のみを適用する。

(2)保険期間の通算
両国間の年金制度への加入期間を通算して、年金を受給するために最低必要とされる期間以上であれば、それぞれの国の制度への加入期間に応じた年金がそれぞれの国の制度から受けられるようにする。

日本・スロバキア社会保障協定は、これらの問題を解決することを目的としており、この協定が効力を生ずれば、派遣期間が5年以内の一時派遣被用者等は、原則として、派遣元国の年金制度にのみ加入することとなります。また、両国での保険期間を通算してそれぞれの国における年金の受給権を確立できることとなります。

今回の協定の締結を経て、企業及び駐在員等の負担が軽減され、日本・スロバキア両国間の人的交流及び経済交流が一層促進されることが期待されます。

今後、この協定を締結するためには、内閣として国会に承認を求めることが予定されています。(手続きは外務省が行います。)

スロバキアの在留邦人は、193名(平成27年10月1日現在、外務省・海外在留邦人数調査統計)。

◎発効済の社会保障協定等
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詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000149723.html