【NEW】育児休業の社会保険料免除制度の申出の手続きが追加になります

 10月1日より改正育児・介護休業法が施行され、子どもが1歳6ヶ月になった以後も保育所等に入れない等の理由がある場合については、最長子どもが2歳になるまで育児休業期間を再延長できる制度が導入されました。これに伴い、育児休業期間中の社会保険料の免除に関する手続きが変更になっています。

育児休業期間中の社会保険料の免除制度
通常、育児休業期間中は給与が支給されないこともあり、被保険者の申し出を受けた事業主が年金事務所等に対して手続きを行うことで、社会保険料の徴収が免除となる制度があります。

この制度は、育児・介護休業法による3歳に達するまでの子どもを養育するための育児休業等(育児休業及び育児休業に準じる休業)の期間について認められています。

育児・介護休業法による満3歳未満の子を養育するための育児休業等(育児休業及び育児休業に準じる休業)期間について、健康保険・厚生年金保険の保険料は、事業主の申出により、被保険者分及び事業主分とも徴収しません。被保険者から育児休業等取得の申出があった場合、事業主が「育児休業等取得者申出書」を日本年金機構へ提出します。

雇用保険育児休業給付は、1歳以降の支給に際しては「保育所等に入れない等の理由があること」という要件を定めていますが、社会保険料の免除にはこのような要件がないことから、社会保険料の免除制度の方が利用しやすい制度になっています。

免除の申出のタイミング
この申出は、被保険者が次に掲げる育児休業等を取得する度に、事業主が手続する必要があります。
また、この申出は、現に、申出に係る休業をしている間に行わなければなりません。社会保険の免除制度は最長子どもが3歳に達するまで利用できますが、申し出に関しては現に育児休業を取得している期間で、以下のタイミングに従って行うことになっています。
今回、改正育児・介護休業法が施行されたことに伴い、(3)が追加されています。

(1)1歳に満たない子どもを養育するための育児休業
(2)1歳から1歳6ヶ月に達するまでの子どもを養育するための育児休業
(3)1歳6ヶ月から2歳に達するまでの子どもを養育するための育児休業
(4)1歳((2)に該当する場合は1歳6ヶ月、(3)に該当する場合は2歳)から3歳に達するまでの子どもを養育するための育児休業の制度に準ずる措置による休業


保険料の徴収が免除される期間は、育児休業等開始月から終了予定日の翌日の月の前月(育児休業終了日が月の末日の場合は育児休業終了月)までです。免除期間中も被保険者資格に変更はなく、保険給付には育児休業等取得直前の標準報酬月額が用いられます。

育児休業期間が延長(再延長)になったり、変更になった場合には、必ず社会保険料の免除の手続きを行う必要がありますのでご注意ください。

参照ホームページ[日本年金機構]
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-kankei/menjo/20140327-06.html

労働安全衛生マネジメントシステム国際規格の認証を開始

中央労働災害防止協会(以下、中災防)は、労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格「ISO45001」の発行に向けて今年7月に国際規格開発案(DIS2)が承認されたことを受け、「JISHA‐ISOマネジメントシステム審査センター」において、ISO認証事業(※1)を本格スタートさせます。

■労働安全衛生マネジメントシステムとは
労働安全衛生マネジメントシステムは、事業者が労働者の協力の下に「計画(Plan)-実施(Do)-評価(Check)-改善(Act)」(「PDCAサイクル」)という一連の過程を定めて、継続的な安全衛生管理を自主的に進めることにより、労働災害の防止と労働者の健康増進、さらに進んで快適な職場環境を形成し、事業場の安全衛生水準の向上を図ることを目的とした安全衛生管理の仕組みです。

ISO45001は2018年3月の発行が見込まれており、現在国内では、ISO45001の開発作業と並行して、災害防止に効果のある日常的な安全衛生活動等を反映させた日本版マネジメント規格(※2)の作成が進められています。
中災防では、今後、ISO45001の翻訳版となる「ISO(JISQ)45001」と日本版マネジメント規格をセットで認証することにより、企業が構築・運用している労働安全衛生マネジメントシステムが国際通用性と安全衛生水準の一層の向上を同時に得られるよう対応する予定です。

※1
まず、DIS2を基準としたプライベート認証を実施します。公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)からISO45001の認証機関の認定を受けた後、公証力を有してISO45001の認証を行います。なお、実施したプライベート認証は、(DIS2とISO45001に差分がある場合は差分審査を経て)改めて正式なISO45001認証として認められます。

※2
ISO45001は翻訳されてJIS Q 45001になりますが、日本企業で定着している4S(整理・整頓・清掃・清潔)活動や危険予知(KY)活動といった日常的な安全衛生活動が盛り込まれていないため、それらを要求事項とし、JIS Q 45001と一体で運用できる「日本版マネジメント規格」をJIS規格として作成する作業が進められています。

参照ホームページ[ 中央労働災害防止協会
https://www.jisha.or.jp/media/pdf/20171012_2.pdf

長時間労働の医師面接実施状況や職場のストレス状況等調査結果

厚生労働省は、今月12日、「平成28年労働安全衛生調査(実態調査)」の結果を取りまとめ、公表しました。
平成28年の調査では、事業所が行っている労働災害防止活動及び安全衛生教育の実施状況等の実態並びにそこで働く労働者の仕事や職業生活における不安やストレス、受動喫煙等の実態について調査が行われました(常用労働者を10人以上の9,564事業所及び労働者10,109人の有効回答を取りまとめ)。

【事業所調査】
安全衛生教育に関する事項
雇入れ時教育について、正社員の対象者がいる事業所の割合は78.8%であり、このうち実施している事業所の割合は68.4%[平成27 年調査66.1%]となっています。
正社員以外の労働者(派遣労働者を除く)の対象者がいる事業所の割合は64.6%であり、このうち実施している事業所の割合は61.3%[同55.8%]となっています。
派遣労働者に対する雇入れ又は受入れ時教育の対象者がいる事業所の割合は11.9%であり、このうち実施している事業所の割合は60.0%[同60.2%]となっています。

メンタルヘルス対策に関する事項
(1)メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者の状況
過去1年間(平成27年11月1日から平成28年10月31日までの期間。以下同じ。)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者(受け入れている派遣労働者を除く。以下、本項では同じ。)の割合は0.4%[平成27年調査0.4%]、退職した労働者の割合は0.2%[同0.2%]となっています。
産業別にみると、連続1か月以上休業した労働者は「情報通信業」が1.2%と最も高く、退職した労働者は「医療、福祉」が0.4%と最も高くなっています。

(2)メンタルヘルス対策への取組状況
メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は56.6%[平成27年調査59.7%]となっています。
取組内容(複数回答)をみると、「労働者のストレスの状況などについて調査票を用いて調査(ストレスチェック)」が62.3%[同22.4%]と最も多く、次いで「メンタルヘルス対策に関する労働者への教育研修・情報提供」が38.2%[同42.0%]、「メンタルヘルス対策に関する事業所内での相談体制の整備」が35.5%[同44.4%]となっています。
その一方で、「地域産業保健センターの活用」(4.0%)、「産業保健総合支援センターの活用」(2.8%)など、専門機関を活用するケースは少ないという結果が明らかにされています。

長時間労働の労働者への医師による面接指導について、産業医の選任義務がない常時50人未満規模の事業場では実施割合が低いという結果も出ていますが、その実施割合の引き上げを含め、地域産業保健センターなどの活用が期待されます。

【労働者調査】
仕事や職業生活における不安やストレスに関する事項
仕事や職業生活に関する不安、悩み、ストレスについて相談できる人の有無等
現在の自分の仕事や職業生活での不安、悩み、ストレス(以下、「不安、悩み、ストレス」をまとめて「ストレス」という。)について相談できる人がいる労働者の割合は91.1%[平成27年調査84.6%]となっています。
相談できる相手(複数回答)をみると、「家族・友人」が84.8%[同83.1%]と最も多く、次いで「上司・同僚」が76.0%[同77.9%]となっています。
また、「ストレスを相談できる人がいる」とした労働者のうち、実際に相談した労働者の割合は85.0%[同78.1%]となっています。
実際に相談した相手(複数回答)をみると、「家族・友人」が81.3%[同77.7%]と最も多く、次いで「上司・同僚」が71.3%[同73.2%]となっています。

約6割の労働者が、強い不安、悩み、ストレスを抱えているという結果ですが、実際に強い不安、悩み、ストレスがある時、人に相談することにより、実に9割以上の人が解消するか、もしくは解消しなくても、気が楽になったと回答しています。
相談相手としては、「家族・友人」(81.3%)、「上司・同僚」(71.3%)などが多く、その一方、「産業医」(1.9%)、「産業医以外の医師」(1.8%)、「保健師・看護師」「カウンセラー」(ともに1.3%)など、専門家に相談する人は少数という結果になっています。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h28-46-50b.html

「テレワーク・デイ」当日の人口変動について分析結果を公表

総務省は、関係府省・団体と連携し、2020年の東京オリンピックの開会式が予定されている7月24日を「テレワーク・デイ」と定め、計900団体以上、6万人超の参加を得て全国一斉のテレワークを実施しました。(今年が第1回目。開催まで毎年行うことになっています)

■テレワーク・デイの目的
「テレワーク・デイ」の政策目的の一つは、2020年東京オリンピックパラリンピック競技大会の際に想定される交通混雑の緩和です。
そのためには本年の「テレワーク・デイ」の効果を定量的に検証し、来年度以降の実施に活かすことが必要ということで、「テレワーク・デイ」当日の人口変動について分析が行われました。(2017年10月13日、結果を公表)

■概要
●テレワーク・デイ当日の10時台に人口が減少した東京23区内の500mメッシュを比較すると、1位は豊洲、2位は浜松町、3位は品川となった。豊洲周辺(1.5kmメッシュ)の人口減は最大約4,900人(10%減)となり、特に40歳代男性の人口減が顕著。
豊洲エリアでは8~19時に人口が約1~2割減。豊洲駅では7~9時・18~20時に最大約2割減となった一方、12時前後はやや増加。時差出勤の影響の可能性がある。
●鉄道各社調べによれば、ピーク時間帯(朝8時台)の利用者減少量は東京メトロ豊洲駅で10%減、都営芝公園駅で5.1%減、都営三田駅で4.3%減(いずれも昨年の同日・同時間帯との比較)。

なお、この分析は、携帯大手3社が協力し、携帯電話利用者の位置情報等のモバイルビッグデータを利用して行ったものです。

■結果報告
また、10月6日に開催された『「働く、を変える日」テレワーク・デイの報告会』の資料も公表されました。(2017年10月13日公表)
この報告会では、総務省による実施結果報告のほか、テレワーク・デイ特別協力団体によるプレゼンテーション(各社の取組等)などが行われました。

公表された資料には、テレワークを実施した団体のコメントが紹介されたものもあります。

効果を認めるもののほか、次のように、課題を掲げるものもあります。

●「テレワークになじむ業務とそうでない業務の整理が必要」、「テレビ会議を併用しないと職場とのコミュニケーションが難しい」
●「子供の夏休みと重なり、自宅では業務効率が落ちた(自宅以外の、集中して業務ができる場所確保が必要)」
●「PCの設定に手間取り、必要な資料も手元に無く不便」、「適した業務と適さない業務があるので不公平感あり」

テレワークの実際の運用においては、まず、適用する業務の整理が必要となりそうです。ルールの徹底や事前の準備(インフラ面の整備、社員への事前レクチャー、報告体制の取決めなど)も欠かせないでしょう。 また、制度への理解を深めて、不公平感を生まないような職場環境を作り上げることが重要です。

参照ホームページ [ 総務省
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu02_02000185.html

参照ホームページ [ 一般社団法人日本テレワーク協会 ]
https://teleworkgekkan.org/news/20171013_5786

配偶者控除見直しによる国民年金法施行令の改正

厚生労働省では、平成29年度税制改正により配偶者控除見直しに係る所得税法の規定が来年1月から施行されることに伴い、国民年金法施行令等関係政令の規定を整備するため、政令案の概要をパブコメとし、10月3日から11月1日まで意見を募集しています。政令の施行予定は来年1月1日となります。

改正前の所得税法の規定では、配偶者控除の適用対象を、「居住者が控除対象配偶者を有する場合」とし、控除対象配偶者の定義で「配偶者の合計所得金額が38万円である者」としているため、居住者の所得に関係なく控除が適用されています。

平成29年度税制改正により、居住者の所得要件が導入され合計所得金額が1千万円超の居住者は、配偶者控除の適用ができなくなるため、所得税法の控除対象配偶者の定義も、「『同一生計配偶者』(居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもののうち、合計所得金額が38万円以下である者=改正前の控除対象配偶者と同義)のうち、合計所得金額が1千万円以下である居住者の配偶者」に規定し直したものです。

これに伴い、所得税法の「控除対象配偶者」や「老人控除対象配偶者」の用語を引用している国民年金法等の関係政令の各規定について、各制度の現行の取扱いを維持するため、改正するものです。

政令改正の内容は、20歳前の傷病による障害基礎年金の支給停止に係る所得基準額の算定や国民年金保険料の一部免除等の要件である所得基準額の算定では、所得税法に規定する老人控除対象配偶者があるときは、政令で定める所得基準額に48万円を加算するものと規定されているところ、支給停止対象者の範囲が現行よりも広くならないよう、あるいは一部免除等の対象者の範囲が現行より狭くならないよう、「所得税法に規定する同一生計配偶者のうち70歳以上の者があるときに、所得基準額に48万円を加算する」とされています。

参照ホームページ[電子政府の総合窓口e-Gov]
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000164727

業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援

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業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者の生産性向上を支援し、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)の引上げを図るための制度です。生産性向上のための設備投資(機械設備、POSシステム等の導入)などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成します。
※平成29年度の申請受付は平成30年1月31日までです。

業務改善助成金の概要
・支給対象者
事業場内最低賃金が1,000円未満の中小企業・小規模事業者が対象となります。
※引き上げる賃金額により、支給対象者が異なりますのでご注意ください。

・支給の要件
1賃金引上計画を策定すること
 事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる(就業規則等に規定)

2引上げ後の賃金額を支払うこと

3生産性向上に資する機器・設備などを導入することにより業務改善を行い、その費用を支払うこと
((1)単なる経費削減のための経費、(2)職場環境を改善するための経費、(3)通常の事業活動に伴う経費は除きます。)

4解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないことなど
※その他、申請に当たって必要な書類があります。

・助成額
申請コースごとに定める引上げ額以上、事業場内最低賃金を引き上げた場合、生産性向上のための設備投資等にかかった費用に助成率を乗じて算出した額を助成します(千円未満端数切り捨て)。
なお、申請コースごとに、助成対象事業場、引上げ額、助成率、助成の上限額が定められていますので、ご注意ください。

参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

平成28年分民間給与実態統計調査公表 28年分民間平均給与は421万6千円

国税庁が発表した平成28年分民間給与実態統計調査によりますと、平成28年1年間を通して民間企業に勤めた給与所得者の平均給与は421万6千円となり、前年に比べ0.3%増加したことが分かりました。
平均給与は4年連続の増加となります。

調査は、全国の約2万8千事業所、約31万2千人の数値をもとに推計したものです。調査結果によると、28年12月31日現在の給与所得者数は、前年に比べ1.7%増加の5744万2千人となっています。

そのうち、1年を通じて勤務した給与所得者数は、前年比1.6%増の4869万1千人(正規3182万2千人、非正規1154万6千人)で過去最多を更新しています。
その平均給与約422万円の内訳は、平均給料・手当が同0.4%増の357万1千円、賞与は同▲0.5%減の64万5千円と減少しています。平均給料・手当に対する平均賞与の割合は前年から▲0.1ポイント減の18.1%となっています。

男女別の平均給与は、男性(平均年齢45.9歳、平均勤続年数13.5年)が前年比0.1%増の521万1千円、女性(同46.1歳、9.9年)が同1.3%増の279万7千円となっています。

正規、非正規別にみると、1人当たりの平均給与は、正規が同0.4%増の486万9千円(男性539万7千円、女性373万3千円)、非正規は同0.9%増の172万1千円(男性227万8千円、女性148万1千円)と、ともに増加しています。

平均給与を事業所規模別にみると、従業員「10人未満」の事業所の338万8千円に対し、同「5千人以上」の事業所では508万6千円であり、業種別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」が769万円と突出して高く、 次いで「金融業、保険業」626万円、「情報通信業」575万円が続いています。 対して最も低いのは「宿泊業、飲食サービス業」の234万円、「農林水産・鉱業」294万円、「サービス業」341万円となっています。

給与所得者4869万人のうち、源泉徴収により所得税を納税している人は全体の84.5%を占める4112万2千人であり、前年より1.5%増加しています。

その納税額は9兆418億円、納税者の給与総額に占める税額の割合は4.73%です。納税額(源泉徴収税額)は前年に比べ2.3%増加。また、年末調整を行った人は90.6%に当たる4410万6千人で、同1.4%増加しています。

なお、平成29年度税制改正において見直しが行われた配偶者控除については、年末調整を行った給与所得者4410万6千人のうち、配偶者控除又は扶養控除の適用を受けた人は31.3%に当たる1380万5千人であり、扶養人員のある人の1人当たりの平均扶養人員は1.47人でした。
また、配偶者特別控除の適用を受けたのは2.1%に当たる94万1千人で、平均控除額は28万3千円となっております。

参照ホームページ[国税庁]
http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2016/pdf/001.pdf